
コロナ禍に入社した、ニューノーマル時代のイマドキ新入社員はどんな環境変化を体験し、どのような働き方を求めているのでしょうか。
ハイブリッド勤務なソーシャルネイティブ・Z世代の働く価値観や特徴ついて、日本能率協会マネジメントセンターが例年実施している調査「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査」から、一部抜粋しお届けします。(調査概要は以下参照)
■調査概要
調査方法: インターネット調査
調査時期: 2021年6月
調査地域: 全国
有効回答: 2,068名。2020~2021年に入社した新入社員1,020名、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員1,048名
(新入社員は、例年比較のため企業規模501名以上の大卒の686名に母数を絞って集計)
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最新版!新人の「働き方」と指導者の「接し方」の実態に加え、Z世代の「学び」や「リーダーシップ」などにも焦点を当てています
今すぐ無料で見る|イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2024
Z世代(入社1~2年目)の特徴
新型コロナウイルス影響下での採用・入社となった2021年の新入社員はZ世代とよばれる年代です。社会全体でコロナ禍の影響が続く中、新社会人となった彼らはどのような意識や行動をとっていたのか。2019・2020年入社者との比較を交え、「成長」「意識」「指導育成」「コミュニケーション」「仕事環境」の切り口でその価値観や特徴をご紹介します。
Z世代とは?
バブル期世代(主に1969年以前頃の生まれ)
就職氷河期世代(主に1969年~80年頃の生まれ)
ミレニアル世代(主に1981年~90年代中頃の生まれ)
Z世代(主に90年代終盤~12年頃の生まれ)
インターネットやSNSが身近な環境下で育ったZ世代は「ソーシャルネイティブ」とも言われており、価値観も多様化していることから、特徴を掴んだうえでこれまでとは違ったアプローチが必要です。
Z世代をより深く理解するには以下の記事をご覧ください。
イマドキ新入社員の仕事に対する意識とは【若手意識調査2021】vol.1.5 新入社員(Z世代)はどのような環境で育ってきたのか
ミレニアル世代とZ世代の違い
ミレニアル世代とは、一般的に2000年代に成人あるいは社会人になった世代をさします(※)。日本では、インターネット環境が整った頃に育ち、パソコン、携帯電話(スマートフォン)、タブレットなどを駆使する「デジタルネイティブ世代」で、消費や労働に関して独特の価値観を持っているともいわれています。
一方で、ジェネレーションZ世代(Z世代)は、一般的に90年代半ばから2000年代に生まれた世代で、近年もしくはこれから社会人になっていく世代をさします。なかでも、1995年4月~1996年3月生まれは、文部科学省が定めている「学習指導要領」の教育を義務教育課程から高校卒業までの12年間受けた唯一の世代であることから、「究極のゆとり世代」などともいわれる。また、この世代が思春期を迎える頃には既にSNS(Social Networking Service)が普及していたこともあり、「ソーシャルネイティブ世代」ともいわれています。
Z世代の特徴――【指導育成】
経験を通じて学びたいが、褒めてもらいたい、納得感のある説明が欲しいと考える
【指導者には厳しく、自分には優しくが基本】
指導に関しては例年同様「できている点を褒めてもらいたい」の回答割合が多くなりました。また、人からどのように思われているかをとても気にする世代であることもうかがえます。その一方で、指導者側には「感情よりも論理的な指導」を期待していることがわかりました。
Z世代の特徴――【仕事環境】
公私の棲み分けが明確。環境のいい場所で無駄なく仕事をしたい
【働く環境はとても大事】
新入社員が「仕事に求めている条件」は、「1位 自分らしい生活を送る」「2位 仕事環境の心地よさ」「3位 お金を多く稼ぎよい生活を送る」でした。特に「仕事環境の心地良さ」は上司・先輩のランキング結果と比べて大きな違いがあり、新人がいかに仕事環境の心地よさを求めているかが分かります。
【働き方の多様化は歓迎。しかし、出社や対面は増やしたい】
コロナ禍の影響もあり、新入社員の段階で41.7%が主な勤務先が「自宅(在宅勤務)」であることがわかりました。在宅勤務やワーケーションなど、働き方が多様化することは歓迎している一方で、ポストコロナの働き方としては54.4%が「できる限り出社したい」と回答。また、58.7%が「個人裁量」よりも「チームワーク」を重視した会社や職場を好むなど、人との繋がりを求めていることが伺えました。
【まとめ】新入社員(Z世代)の特徴を理解し、成長支援の仕組みづくりを再定義することが必要
本調査を継続的におこなっている傾向からみる限り、新入社員(Z世代)の特徴はコロナ禍前後で大きな違いは無く、「自分のことを認めてくれる環境で、無理なく、無駄なく成長したい」という特徴があります。しかし、社会全体で働く空間や時間に変化が生じ、ニューノーマル時代の働き方にシフトチェンジする中で、従来のような現場指導を通じた成長支援(OJT)が成立しなくなる可能性があります。その意味でも新入社員(Z世代)に見られる特徴や価値観を理解し、成長支援の仕組みづくりを再定義することが求められているといえます。
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新人の「働き方」と指導者の「接し方」やZ世代の「学び」や「リーダーシップ」
2016年から毎年行っている「新人の働き方と指導者の接し方」に関する内容に加え、Z世代の「学び」や「リーダーシップ」、仕事や職場への満足度が高い特徴にも焦点を当て、さまざまな切り口からその実態を明らかにしています。
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