
コロナ禍に入社したニューノーマル時代のイマドキ新入社員は、どんな環境変化を体験し、どのような働き方を求めているのでしょうか。ハイブリッドな勤務を求めるソーシャルネイティブたちの働く価値観について、日本能率協会マネジメントセンターが例年実施している調査「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査」から、一部抜粋しお届けします。(調査概要は以下参照)
今回はvol1.5として、新入社員(Z世代)の育った環境や時代背景を紹介。新入社員の理解の深化にお役立てください。
■調査概要
調査方法: インターネット調査
調査時期: 2021年6月
調査地域: 全国
有効回答: 2,068名。2020~2021年に入社した新入社員1,020名、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員1,048名
(新入社員は、例年比較のため企業規模501名以上の大卒の686名に母数を絞って集計)
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新入社員(Z世代)はどのような環境で育ってきたのか
人生100年時代を生き抜く20代の新人・若手社員にとって、社会に出ることは、未だ人生のスタート地点であると言っても過言ではありません。
新型コロナウイルスの感染症拡大防止策に伴い、働く場所や時間の自由度が増す中で新社会人となった彼ら彼女ら(※)の誕生から現在までに過ごした時代背景について紹介します。
※1998年4月から1999年3月までに生まれ、2021年に新社会人となった方を想定した年表となっています。
Z世代の背景――【誕生】1998年頃
新入社員(Z世代)が生まれた90年代後半はパソコンやインターネットが普及し、社会全体が広くデジタル化、ネットワーク化した時期です。生まれて間もなく移動電話(PHS・携帯電話)が固定電話台数を上回り、カメラ付き携帯電話やICカードなど現代では一般化されているサービスが普及していきました。また、小学校入学前には「完全学校週5日制」「絶対評価」などが導入されています。
Z世代の背景――【小学・中学時代】2005年頃~
新入社員(Z世代)が小学校へ入学する頃に「個人情報保護法」が全面施行され、国民のプライバシーに対する意識が高まり始めました。また、2008年に「iPhone」が日本で発売され、同年に「Facebook」や「Twitter」、2011年には「LINE」がサービスを開始するなどコミュニケーションスタイルが大きく変化しました。個の情報発信力が増し、個人に紐づいたデータ利活用が可能な社会で学生時代を過ごした世代といえます。
Z世代の背景――【高校・大学時代】2015年頃~
新入社員(Z世代)が高校・大学時代になると、IoT・AIの進化やデータドリブンの活用により、あらゆる製品やサービスが進化しました。また、SNSコミュニケーションも「インスタ映え」が2017年の流行語大賞になるなど、新しいスタイルが生まれました。翌年には「働き方改革法案」が成立し、2018年卒業予定者の就職内定率が調査開始以来過去最高を記録(厚労省調査)するなど、「売り手市場」の中で就職を意識し始めました。
Z世代の背景――【就職活動・社会人】2020年頃~
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策をきっかけに大学の授業はもちろん、就職活動や新入社員研修のオンライン化が加速しました。特に2021年入社の新入社員は採用段階からオンライン化の影響などを大きく受けた初めての世代となります。5G(第5世代移動通信システム)の普及により、テレワーク(在宅勤務)など場所を選ばない働き方へのシフトチェンジが進む中で、社会人として成長していくことを期待される世代となっています。
【まとめ】コロナ禍(テレワーク環境)によって、従来の新入社員と大きく変わったこと
コロナ禍で採用段階からオンライン化の影響などを大きく受けた2021年の新入社員の意識や行動はどのような実態だったのか。さまざまな切り口をもとに2020年、2019年の入社者との回答結果と比較しながら、その特徴的な内容をご紹介します。
(21年入社者=343名、20年入社者=343名、19年入社者=245名)
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ミレニアル世代とZ世代の違い
ミレニアル世代とは、一般的に2000年代に成人あるいは社会人になった世代をさします(※)。日本では、インターネット環境が整った頃に育ち、パソコン、携帯電話(スマートフォン)、タブレットなどを駆使する「デジタルネイティブ世代」で、消費や労働に関して独特の価値観を持っているともいわれています。
一方で、ジェネレーションZ世代(Z世代)は、一般的に90年代半ばから2000年代に生まれた世代で、近年もしくはこれから社会人になっていく世代をさします。なかでも、1995年4月~1996年3月生まれは、文部科学省が定めている「学習指導要領」の教育を義務教育課程から高校卒業までの12年間受けた唯一の世代であることから、「究極のゆとり世代」などともいわれる。また、この世代が思春期を迎える頃には既にSNS(Social Networking Service)が普及していたこともあり、「ソーシャルネイティブ世代」ともいわれています。
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新人の「働き方」と指導者の「接し方」やZ世代の「学び」や「リーダーシップ」
2016年から毎年行っている「新人の働き方と指導者の接し方」に関する内容に加え、Z世代の「学び」や「リーダーシップ」、仕事や職場への満足度が高い特徴にも焦点を当て、さまざまな切り口からその実態を明らかにしています。
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