調査レポート
  • 対象: 新人/若手
  • テーマ: 働き方
  • 更新日:

コロナ禍入社で感じた不安と意外なメリットとは【若手意識調査2020】Vol.4

コロナ禍入社で感じた不安と意外なメリットとは【若手意識調査2020】Vol.4

令和時代の新人は多くの「課題・不安」を抱えて入社した一方、「コロナ禍で入社したメリット」も少なからず感じているようです。2020年調査結果から「令和時代の新人からみた世代間ギャップ」について一部抜粋してお知らせします。(調査概要は以下参照)

■調査概要
調査方法: インターネット調査
調査地域: 全国
有効回答: 1,502名。2019~2020年に入社した新入社員694名、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員808名(新入社員は、例年比較のため企業規模501名以上の大卒の503名に母数を絞って集計)
調査期間: 2020年6月

関連資料

#

関連資料

最新版!新人の「働き方」と指導者の「接し方」の実態とは

コロナ禍入社の新入社員の課題と不安とは

新入社員が課題・不安に感じることを「内定時~配属前」と「配属1~3ヵ月後」に分けて回答してもらいました。2020年の新入社員の意識や行動に関して、前年度調査結果と比較してコロナ禍の影響を調べましたので、お知らせします。

【内定~配属前】テレワーク中心となり職場との接点が減少

内定から入社後すぐの状況としては、例年と変わらず「社会人としての生活リズム」に課題や不安を感じる結果となりました。一方で、20年入社者の回答結果を見ると、テレワークにおける課題や不安が顕在化していることわかります。具体的には、「職場の人間関係」や「配属先の業務遂行を通じた成長」に関する回答結果が課題や不安として増加しています。これは、テレワークなどによる対面(コミュニケーション量)の減少や配属時期の後ろ倒しなどが影響しているといえます。

テレワーク中心となり職場との接点が減少

【配属1~3ヵ月後】業務経験が少なく、職場キャリアが描けていない

配属後の課題・不安はコロナ禍の影響を大きく受けているといえます。本調査で20年入社者の70%が緊急事態解除宣言中は自宅勤務であったことから、従来よりも配属時期や業務習得に遅れが生じているといえます。その結果、業務経験を通じたキャリア形成や課題を認識できる状態ではないことが明らかになりました。

業務経験が少なく、職場キャリアが描けていない

新入社員が感じた、コロナ禍で入社したメリットは?

新型コロナウイルス感染拡大の時期に入社した新入社員に「この時期に入社したことによるメリットとその理由」について聞くと、総じてコロナ禍入社を前向きに捉え、自己成長していきたいという前向きな姿勢が見られました。ここでは回答にでてきたキーワードを中心にご紹介します。

「ゆっくり成長できた」などの理由で75%がメリットと実感

コロナ禍での入社について、2020年入社の新入社員258名(有効回答274件)のうち75.5%が「メリットがあった」と回答。また、上位3位までのカテゴリーは「1位:研修・教育・自己研鑽」「2位:仕事」「3位:在宅勤務・テレワーク」となりました。 具体的な記述内容として以下のことが挙がりました。

・周りに人がおらず集中できた
・時間をかけて仕事が覚えられた
・リモート推進のメリット、デメリットを先入観なく認識できる

従来の主流であった「短期集中型の教育」や「配属後すぐに現場で多忙な日々を送る」などとは異なる状況によって、新入社員がゆっくり成長する時間を得られたともいえます。

「ゆっくり成長できた」などの理由で75%がメリットと実感

コロナ禍で新入社員を迎え入れた、指導・育成側の実態

2020年入社の新入社員の指導・育成担当者(808名)にも現場におけるコロナ禍の影響を質問。「現場配属時期へ影響があった」「配属後に新人が職場になじめるか不安である」「緊急事態宣言期間中、新人・若手に指導がしにくかった」の回答結果がいずれも60%以上の回答結果となりました。
一方で、働き方改革が進む中での「新入社員との関わり方」については「成長につながる仕事であっても、残業をしないことを優先して業務を減らしている(59.1%)」と回答しています。新人の成長は気になるが、残業時間の削減を優先し、限られた時間の中でのマネジメントや成長支援を指導者側も迫られていることがわかります。

コロナ禍で新入社員を迎え入れた、指導・育成側の実態

【まとめ】継続的なフォローアップ教育が自律した人材へと成長するための鍵に

アウトプット重視の教育設計 ― Learning Design ―
ニューノーマル時代においては、ビジネスパーソン1人ひとりが期待される行動(アウトプット)を実現するために、日々のプロセスから学びを深め、自律的に成長していくことが求められます。そのような人材を多く輩出するためにも教育設計は「もっと主体的・効果的に時間を有効活用すること」をめざしていく必要があります。
具体的には、デジタルとアナログ、個人学習と集合学習の効果的な機能融合をおこない、ハイブリッド型の教育設計で学習効果を高めていくことが重要といえます。特に、学生から社会人への移行(トランジション)をスムーズにおこなうためにも、新人・若手社員の成長支援は他階層よりも段階的・継続的なフォローアップを重視した教育設計が必要になってくるといえます。調査結果を踏まえると、2020年入社者はコロナ禍の影響で従来よりも配属時期や業務習得に遅れが生じています。その意味でも「働くこと自体への適応」「自社への適応」「新たな価値創出に向けた多様な連携への適応」と環境適応力を着実に高めていけるフォローアップ教育は重要といえます。

継続的なフォローアップ教育が自律した人材へと成長するための鍵に

イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2022

新人の「働き方」と指導者の「接し方」

2016年から毎年行っている「新人の働き方と指導者の接し方」に関する内容に加え、Z世代のキャリアと成長実感にも焦点を当て、さまざまな切り口からその実態を明らかにしました。

  • イマドキ新入社員(Z世代)の実態
  • 世代別比較からみる新入社員(Z世代)の特徴
  • イマドキ新入社員(Z世代)のキャリアと成長実感
  • イマドキ新入社員(Z世代)への指導・育成

この機会に下記より資料をご請求ください。

イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2022

いつでも・何名でも 学べる動画教材「Z世代の特徴と伸ばし方」

「指導者に余裕がない」「Z世代のことがよくわからない」そんなお悩みはありませんか?
JMAMでは新人調査をもとに「イマドキ新人の価値観」をインプットできる動画教材「Z世代の特徴と伸ばし方」を開発いたしました。
動画データは、追加費用なしで「いつでも・何名でも」視聴が可能。
世代別の価値観ギャップをふまえたZ世代の「指導方法」をわかりやすく動画で解説します。

関連サービス

「Z世代の特徴と伸ばし方」動画教材

関連サービス

Z世代の新人の教育を理想のカタチへ。「タイプ別」の指導方法を分かりやすく解説

JMAM HRM事業 編集部

文責:JMAM HRM事業 編集部
人事・人材教育に関する情報はもちろん、すべてのビジネスパーソンに向けたお役立ちコラムを発信しています。

関連商品・サービス

あわせて読みたい

J.H.倶楽部・会員限定コンテンツ

人事のプロになりたい方必見「J.H.倶楽部」

多様化・複雑化の一途をたどる人材育成や組織開発領域。
情報・交流・相談の「場」を通じて、未来の在り方をともに考え、課題を解決していきたいとの思いから2018年に発足しました。
専門誌『Learning Design』や、会員限定セミナーなど実践に役立つ各種サービスをご提供しています。

  • 人材開発専門誌『Learning Design』の最新号からバックナンバーまで読み放題!
  • 会員限定セミナー&会員交流会を開催!
  • 調査報告書のダウンロード
  • 記事会員制度開始!登録3分ですぐに記事が閲覧できます