コラム
  • 対象: 人事・教育担当者
  • テーマ: 採用
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【採用担当者向け】Web面接(オンライン面接)の特徴とは?メリットやデメリット、ツールを紹介!

【採用担当者向け】Web面接(オンライン面接)の特徴とは?メリットやデメリット、ツールを紹介!

新型コロナウイルス感染対策のために、採用活動においてWeb面接を取り入れる企業が増えています。Web面接を正しく実施すれば、感染対策以外にも企業にとってさまざまなメリットを得られます。

この記事では、Web面接のメリットやデメリットとともに、Web面接を実施するうえでの注意点や導入事例などについて解説します。Web面接を実施する際の参考として役立ててください。

Web面接(オンライン面接)が社会的な流れになっている理由と背景

ここでは、Web面接が社会的に広まり、多くの企業が導入している理由と背景について解説します。

新型コロナウイルス対策で7割もの企業がWeb面接(オンライン面接)を実施

大手人材紹介会社の調査によると、新型コロナウイルスの感染対策を目的としてWeb面接を導入した企業は、調査対象のうちの7割を占めていることがわかりました。Web面接による採用活動は、遠隔地の候補者を採用する目的で以前から一部の企業が実施していました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけとなり、導入する企業が増加しています。
なかには未導入の企業もありますが、Web面接に対するニーズは着実に高まっています。

Web面接(オンライン面接)は会社の規模を問わず実施されている

Web面接は、もともと大手企業が率先して導入していました。しかし最近では企業規模を問わず、多くの企業がWeb面接を実施しています。

大手人材紹介会社の調査で、「今後もWeb面接を行う予定がない」と回答した企業の割合は、従業員100人未満で35%、100~299人で21%、300~999人で10%、1,000人以上で0%でした。企業規模が小さいほどWeb面接を行う予定がないとしている企業が多いものの、今後の導入を検討している企業が大半を占めています。

Web面接(オンライン面接)導入のメリット

Web面接の導入にはさまざまなメリットがあります。ここでは、メリットについてくわしく解説します。

面接実施にかかるコスト削減ができる

Web面接を導入すれば、面接を実施するために必要なコストを削減することが可能です。具体的には、面接を対応する自社の社員が会場に出向くための交通費や宿泊費に加え、応募者に交通費を支払っている場合はその交通費、面接会場のレンタル費用もかからなくなります。

Web面接(オンライン面接)により母集団形成につながる

Web面接を行えば、より気軽に応募してもらいやすくなります。なぜなら、面接のための移動時間や交通費などのコストが必要ないという、応募者にとってのメリットがあるからです。応募者の母集団の規模を大きくできるため、さまざまな人材を採用できるチャンスが生まれます。

効率的な選考活動ができる

Web面接は時間に融通がきくため、応募者との日程調整もしやすく、面接にかかる時間も短縮できるため、選考活動を効率化できます。一人に対する面接回数も増やしやすいので、採用したい応募者を絞ってじっくり話を聞くことも可能です。面接を効率的に進めたいなら、Web面接を導入すると高い効果を期待できます。

面接官として現場の管理者が参加しやすい

Web面接は離れた場所にいる人同士でやり取りできるため、本社の担当者とともに、本社から離れたところにある研究所や工場などの現場管理者も面接官として参加が可能です。面接官として現場管理者に参加してもらえれば、実務的な視点で応募者の適正をチェックできます。その結果、採用すべき人材にズレが生じる可能性を軽減できます。

面接官のスキル向上につながる

Web面接なら、面接の様子を録画することが可能です。録画した映像を後から振り返れば、何度も確認できるので選考の参考になります。さらには、面接スキルを向上させるためにも役立てられます。客観的に面接の様子を確認できるため、よりよい面接の進め方について検討しやすくなります。面接のたびに振り返りを行えば、面接の質を向上させていくことが可能です。

応募者の面接辞退防止につながる

応募者のスケジュールに余裕がないと、通常の面接なら辞退せざるを得ない場合も多く発生します。しかし、Web面接であれば日程調整を柔軟に行えます。そのため、応募者のやむを得ない面接辞退を減らすことが可能です。面接辞退を減らせれば、自社にとって必要である優秀な人材を確保するチャンスを増やすことにつながります。

Web面接(オンライン面接)導入のデメリット

Web面接を導入した場合、デメリットもあります。ここでは、デメリットについて解説します。

インターネットの環境によっては会話がしにくい

Web面接はインターネットを利用して実施するため、インターネットの環境がよくないと会話が途切れる可能性があります。スムーズにWeb面接を進めるには、企業と応募者の双方が安定した環境で接続できるようにしなければなりません。

応募者によっては緊張する人もいる

経験が少ない応募者や機器の操作に慣れていない応募者は、Web面接を受ける際に緊張してしまうケースが多いです。特に、応募者が卒業見込みの高校生である場合は、通常の面接にも不慣れなことが多く、さらににWeb面接となれば戸惑う可能性があるでしょう。

応募者の表情や雰囲気がわかりにくい

Web面接はカメラを通して相手の様子を確認するため、実際に対面する場合と比べて応募者の表情や雰囲気を判断しにくいものです。面接官の感覚で表面的に評価してしまい、選考の結果が先入観に左右される恐れもあります。やり取りを通して相手の反応を確かめながら、応募者の様子を客観的に判断する必要があります。

会社の雰囲気を伝えにくい

Web面接は面接官から応募者の様子がわかりにくいだけでなく、応募者にも会社の雰囲気が伝わりづらいというデメリットがあります。雰囲気が伝わらないと、応募者は待遇や条件といった表面的な基準をもとに企業を選びやすくなります。面接で自社の魅力をアピールしづらいため、内定後の辞退率も高くなる恐れがあります。

Web面接(オンライン面接)導入にあたっての注意点

ここでは、Web面接(オンライン面接)を導入するうえで気をつけたい注意点について解説します。

通信環境を整備し不具合に備える

Web面接ではインターネット環境の不具合により、面接が中断される可能性があるため、事前に通信環境を万全に整えておく必要があります。回線が途切れた場合の予備回線を準備し、万が一トラブルが発生した場合に備え、事前に対応方法を決めておくと安心です。

スムーズな設定を心がける

Web面接をスムーズに実施するには、面接官自身もしっかり事前準備を行ないましょう。まず、必要なアプリケーションはあらかじめインストールして設定を確認しておき、シミュレーションまで済ませてください。万が一トラブルが起こったときに備え、対処方法をまとめて関係者に周知しておくことも大切です。

また、問い合わせフォームや緊急連絡先を設定しておけば、応募者も安心できます。トラブルが起きたときは、企業側から改めて連絡する旨を伝えておくことも重要です。

応募者にツールのダウンロードの依頼と使用方法の説明をしておく

Web面接を行う場合は、あらかじめ応募者に対してWeb会議ツールのダウンロードを依頼しておきましょう。また面接で使用するWeb会議のURLを応募者に事前連絡し、使用方法についてマニュアルを提供するなど、わかりやすく示すことが大切です。

また、社内で選考に対応する面接官にも、Web会議ツールに関する案内を出しておく必要があります。事前に共有し確認を依頼しておけば、Web面接をスムーズに進められます。

機密情報の漏洩に注意する

Web面接では機密情報が漏洩するリスクもあります。たとえば、カメラに社内の広い範囲が映り込むと、重要な資料が応募者に見えてしまう可能性があります。また、他の社員の会話がマイクに入ってしまい、情報が漏れる恐れもあるため要注意です。Web面接は社内の会議室を貸し切って行うなどし、トラブルにつながらないようにしましょう。

面接に集中できる場所を確保する

Web面接は、集中できる場所を確保して実施することも大切です。周囲の騒音が気になると、応募者との会話に集中できない恐れもあります。周囲がうるさければ、自分が話し終えるたびにミュート操作をせざるを得なくなる場合も多いです。面接に集中するためには、場所選びが重要です。

コミュニケーションが取れる対策を行う

Web面接は通常の面接よりも相手の反応をつかみにくいため、対策を取り入れる必要があります。たとえば、相手との意思疎通を図りやすくするには、面接で質問したいことを事前に共有しておくのもひとつの方法です。また、アイスブレイクを十分に行い、リアクションも通常より大きくするとコミュニケーションを図りやすくなります。

そのうえで、音声が聞き取りにくい場合は遠慮なく言ってほしいと伝えましょう。面接官からだけでなく、応募者からも質問を受け付けると、相互理解を深められます。

無料でWeb面接(オンライン面接)に活用できる便利なツール

無料でWeb面接(オンライン面接)に活用できるツールはたくさんあります。ここでは、代表的なものを紹介します。

Zoom(ズーム)

Web会議を行うためのツールであり、デスクトップからモバイルまであらゆるデバイスから、URLを共有するだけでオンラインミーティングに参加できます。画面共有やアンケート機能、参加者をグループに分けてディスカッションができるブレイクアウトルーム機能などを備えており、個人面接だけでなくグループ面接にも利用できます。アプリを利用したほうがよりスムーズに使えるため、応募者にアプリのダウンロードも含めて通知すると良いでしょう。また、サインインすれば、応募者は会議IDや自分の名前を入力するだけでWeb面接に参加できます。

Skype(スカイプ)

SkypeもWeb会議を行うためのツールであり、Microsoft officeアカウントとも接続して利用できます。世界的に知名度が高いため、応募者がもともと利用している可能性もあります。誰でも簡単に操作できるデザインでWeb面接にも活用しやすいです。ただし、Skypeでやり取りするためには、企業側と応募者側の両方が必ずアカウントを取得する必要があります。

Google Meet(グーグル・ミート)

Googleが提供するWeb会議用のツールです。Googleアカウントを作成しログインするだけで利用できるため、普段からメーラーとしてGmailなどを利用している企業ならすぐに利用できます。Web面接で使用する際は、企業側が作成した会議のURLを応募者に共有しましょう。この場合、応募者はGoogleアカウントをもっていなくても問題ありません。

まとめ

Web面接にはさまざまなメリットがあり、実際に導入する企業も増えています。ただし、注意点もあるため、工夫しながら実施していくことが大切です。必要な準備を整えて、スムーズにWeb面接を行いましょう。

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