社会的な関心が高まり続けるSDGs。生活者は、SDGsのどのような項目に関心を寄せているのでしょうか。日本能率協会マネジメントセンター実施の調査「『生活・メディア』に関する実態調査」から、一部抜粋しお届けします。(調査概要は以下参照)
企業のSDGsへの取り組みを検討する際の参考にしてみてください。
■調査概要
調査時期:2022年3月
調査方法:インターネットリサーチ
回答状況:有効サンプル数 2239名(日本国内に住む10代~50代までの男女)
分析方法:全体傾向に加えて、主に10代(15~19歳)から50代までの男女に属性を分け、それぞれの傾向から見えた特徴深掘りしている。
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「SDGs」への理解は、若い世代ほど進んでいる
以下の表は、SDGsに関する質問について「Yes」と回答した割合を抜粋したものです。
「『SDGs』という言葉を知っている」という質問に対しては、10代男性は約75%、10代女性は約80%が「YES」と回答し、「『SDGs』について相手に説明することができる」、「日頃からSDGsについて意識し、実践している」といった質問に対しても、すべての世代でもっとも「YES」と回答した割合が高いことがわかりました。
このことから、SDGsは若い世代ほど、言葉の理解、相手への説明、日頃の実践度が高い傾向があるということがわかります。
SDGsの17の目標のうち、もっとも関心を持っている分野とは?
SDGsの17の目標のうち、日本の生活者がもっとも関心を持っている分野は何なのでしょうか。
SDGsの17の目標のうち、1番関心が高い分野を聞いたところ「【1】貧困をなくそう」「【13】気候変動に具体的な対策を」「【3】すべての人に健康と福祉を」の順で回答割合が高くなる結果となりました。
目標1「貧困をなくそう」とは
「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」をテーマとしたSDGsの17の目標のうち、1番最初にあたる目標です。
世界では、7億を超える人たちが極度の貧困の中で暮らしています。これは、世界人口の約10%にあたり、10人に1人が貧困ということになります。
目標13「気候変動に具体的な対策を」とは
「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」をテーマとした目標です。
いま世界では、温室効果ガスの排出を原因とする地球温暖化現象が進行しています。その結果発生している、世界各地での気候変動やその影響を軽減することが目標です。
目標3「すべての人に健康と福祉を」とは
「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」をテーマとした目標です。
また、「健康」とは、ただ病気ではないという状態だけではなく、精神的、社会的な健康も含むとされ、WHO(世界保健機構)では以下のように定義されています。
“健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態(well-being)にあることをいいます。”
出典)一般社団法人日本ウェルビーイング医学協会(https://www.jswm.jp/)
SDGsの17の目標のうち、特に関心が高い分野とは?
SDGsの17の目標のうち、日本の生活者が特に関心を持っている分野は何なのでしょうか。17の目標のうち、関心のある分野を1位から3位まで優先順位を付けてもらったところ、以下のような結果になりました。
「1位:貧困をなくそう」、「2位:飢餓をゼロに」、「3位:すべての人に健康と福祉を」が上位にくる結果となりました。ただし、「関心がない」の回答割合も各順位で10%と多く、第2位、第3位の回答割合としては最上位となっています。
SDGsへの関心における性別・世代別の特徴
性別・世代別にSDGs目標の関心度を確認したところ、「目標1:貧困をなくそう」は順位と回答割合は異なるものの、すべての年代でTOP5にランクインする結果となりました。
また、世代に関係なく、男性は「関心がない」の回答割合が高く、女性は「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」の回答割合が高くなる結果となりました。
SDGsの目標5「ジェンダーの平等を実現しよう」とは?
「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う」というテーマが設定されています。
たとえば、あらゆる場所・あらゆる形態の差別撤廃、女性への暴力の排除、女性のリーダーシップ確保などです。人身売買や未成年者の結婚などの社会的な問題とともに、家事や育児・介護など日常生活に潜む無償労働の問題もターゲットに含まれています。性別による差別がなく、誰もが平等にチャンスを得られる世界の実現に向けた目標です。
まとめ
SDGsは世界中で取り組みが広がっており、SDGsの目標を達成するための施策を行っている企業が増えています。本アンケート結果のような生活者の特性や、自社の特徴を踏まえたうえで、SDGsの目標達成のための施策を検討することが重要です。
株式会社日本能率協会マネジメントセンターは、1979年からビジネスパーソンを対象とした通信教育講座を企業に提供しています。SDGsをビジネスに取り入れるためのフレームワークを用意しており、行動への落とし込みをサポートしています。SDGsについて知識を深めるために、ぜひ資料ダウンロードしてみてください。
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