用語辞典

さ行

社会人基礎力

社会人として役割を果たせる人材を社会全体で育成するための指針。2005年に経済産業省が、産学官の有識者を集めた「社会人基礎力に関する研究会」を設置し、2006年に「社会人基礎力」を制定した。これは、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」と定義され、「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力(チームワーク)」の3つの能力と12の能力要素からなる。  主に、今後の我が国の産業を担う、大学生を育成する際の指標とされることが多く、経済産業省も若者・学校・企業の三者に対して積極的に社会人基礎力を育むように呼びかけている。その浸透策の1つとして、毎年「社会人基礎力育成グランプリ」を開催し、取り組みに意欲的な大学を表彰している。さらに2008年には、大学で社会人基礎力を育成・評価するための手法をリファレンスブックとして経済産業省が公表している。  社会人基礎力が制定された背景には、1990年代のバブル崩壊期以降、人をじっくり育てる余裕をなくした企業の、学校教育に対する要求があった。同時期に若者の学力や、コミュニケーション力の低下など、学校教育そのものの見直しも叫ばれたことも、社会人基礎力制定の一因となった。ただ肝心の学生への認知度は必ずしも高くなく、社会人基礎力について「知っている」と答えた学生は3.5%という調査もある(毎日コミュニケーションズ、2008年実施)。

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