導入事例

株式会社日本旅行様 - 事例

事例詳細

テーマ 若手社員の育成 / 内定者
対象 内定者

株式会社日本旅行

旅行業を取り巻く環境が大きく変化する中、新たな旅行ビジネスの創出に取り組む日本旅行。付加価値の高いサービスは、社員のプロフェッショナリズムと豊かな発想力から生まれます。そこで同社では、内定の段階から通信教育を活用し、「深く考える力」をはじめとした社会人に求められる基礎力の育成に努めています。教育を担当する総務人事部主任の加藤浩章さんに、内定者教育の取り組みを中心にお話を伺いました。

物事を深く考える機会を提供

~貴社の内定者教育に対する考え方と、その内容についてお聞かせください~

 新入社員には、4月1日には社会人としての基本的な姿勢や考え方を身に付けて入社してほしいと考えていますので、内定期間中には、そのために必要な学習機会を提供しています。
 ただ、内定期間中はまだ学生ですので、集合研修など、あまり負担を強いるようなことをするつもりはありません。そこで一昨年までは、eラーニングや課題図書を与えてレポートを書かせるといったことを行ってきましたが、昨年、それらに代わる新たな試みとして通信教育を導入しました。
 その理由は、物事を深く考えさせる機会を与えたかったからです。eラーニングはクリック1つで解答できてしまうため、深く考えることに結び付きにくい。一方、課題図書を与えてのレポート作成は、人によって考えるポイントや深さにバラつきがあり、こちらが期待する効果が得にくい面があります。そこで、全員に同じように物事を深く考えさせることのできる機会として、通信教育を採用したのです。
 当社が採用したJMAMの内定者向け通信教育「Newビジネス道コース」は、提出するレポートが記述式のため、受講者は考えて書くことが求められます。しかも、テキストに沿って学べるため、こちらが学ばせたいことが確実に伝わります。
 またテキストの内容も、私たちが新入社員に身に付けてほしいと思っている社会人の基礎が上手に整理されており、内定者教育にぴったりでした。さらに、入社後の研修期間中においても、振り返りのテキストとして活用しています。

~貴社にとって物事を深く考えることは、なぜ重要なのでしょうか~

 学生時代に解く問題の多くは正解がありますが、社会に出れば、正解がある問題はほとんどありません。ですから、いかに自ら考えて最適解を導き出すかが重要になります。
 また、私たちは「感動と満足を創出するトラベル・バリュー・クリエイター」を目指しています。今の旅行業界は、インターネットの普及などで市場環境が大きく変化する中で、従来のようにチケットを代理販売するだけでなく、新しいビジネスを創出していかなければなりません。そのためには、多様なお客様のニーズにお応えすることが求められます。
 マニュアル通りの対応だけでは、お客様を満足させることはできません。想定外のことにも対応していくには、既成概念にとらわれず、自ら考え柔軟に発想することが求められます。そのためには、物事の本質を見抜く力や、物事を深く考えて答えを導き出す力を身に付けることが必要なのです。
 最近の若者は、学生時代に物事を深く考えたり、物事の本質をつかむといった訓練をする機会が少ないようです。ですので、内定期間に通信教育を通じてそうした機会を提供することは、非常に意義があると考えています。

内定者との距離は近過ぎず遠過ぎず

~内定期間中は、内定者に対してどのようなフォローをしていますか~

 内定者とコミュニケーションを取れる機会は限られていますので、人事担当者に悩み事などを気軽に相談できたり、内定者同士でコミュニケーションができるコミュニティサイトを提供しています。
 その一方で、内定期間中であっても、提出物に関してのルールは厳密に設定します。通信教育のレポートも、期日までに提出することの重要性を伝えます。提出しなかった場合は連絡をして「なぜ間に合わなかったのか、また、間に合わなければなぜ連絡しなかったのか」を問い質し、説教します。ルールを守ることも社会人の基礎として大切だからです。
 内定者はこれから入社する社員とはいえ、あくまで学生ですので、どのような距離感で付き合うかというのは非常に気を使うところです。学生側に寄り過ぎると「なあなあ」になってしまいますし、距離を置き過ぎると学生たちが相談しづらくなってしまいます。私の場合は近過ぎず遠過ぎず、という感覚で接するように努めています。

~内定者教育を受けた新入社員や、配属先の感想はいかがでしたか~

 新入社員からは「良かった」という声が多く聞かれました。学生の頃はあまり考えて書く経験がなく、通信教育のレポートはかなりの苦痛だったようです。しかし、その分考えて書くことへの手応えを感じることができたようです。レポートに関しては、何人か期日を守れなかった者もいましたが、概ね提出され、全体の平均点も高かったので、非常に満足しています。
 配属先の上司からは、内定者教育だけの効果というわけではありませんが、今年は特に「新入社員らしい新入社員だね」「職場が明るくなったよ」というお褒めの言葉を多くいただきました。つまり、挨拶が元気にできたり、仕事に一生懸命向かう姿勢が身に付いているということです。新入社員に対しては、常々「業務はできなくても、挨拶や掃除など、できることから率先してやろう」と話をしていますので、非常にうれしいですね。

内定者教育によって新入社員研修の実施がスムーズに

~入社後はどのような形で育成を行うのですか~

 入社してすぐに、合宿形式の新入社員研修を3週間かけて実施しています。この間に、社会人としての基本をトレーニングしてしっかりと身につけさせます。あらかじめ内定者教育で、社会人の基本を知識レベルで学んでおく事によって、時間に限りのある新入社員研修をスムーズに進めることができます。
 その後現場に配属され、11~12月にフォロー研修を行います。1年目は目の前の仕事をこなすのに精一杯だと思いますので、ここで振り返りの機会を与えて、これまでに身についたことや現状の課題などを棚卸しさせます。この研修では、新人が現場の上司からの手紙を読む機会があります。手紙を通して、日頃厳しい上司が愛情をもって接してくれていることを知り、「自分はこんなに大事にされているんだ」と認識することが、本人たちのモチベーションを高めることにつながっています。
 その後は、会社に対する不満がたまってくる3年目、リーダーとしての役割が期待されるようになる7年目にそれぞれ集合研修を行います。

~内定者や新入社員の育成について、今後の課題をお聞かせください~

 実は少し前まで、採用後の育成はほとんど現場任せの状態でした。かつてはそれでもよかったのですが、最近は市場環境が変化し、現場の要員にも不足感があり、現場で人を育成することが難しくなってきています。若手社員の育成は、会社の将来のために極めて重要ですから、ここ数年、会社として力を入れて取り組むようになりました。内定者教育はそのスタートラインとして位置づけて取り組んでいます。
 通信教育はこれからも実施していきますが、今後は正解のない問題をとことん深堀りして考えるトレーニングを、さらに充実させたいですね。そして、いかに自分が考え出した企画を周囲に納得してもらい、協力を得て実行していけるか。そのための訓練にも力を入れていきたいと考えています。

~ありがとうございました~

プロフィール

JMAM担当者より

日本旅行様には、いつも弊社の通信教育をご活用いただき、誠にありがとうございます。
 ご導入いただいております「Newビジネス道コース」は、社会人の基礎スキルである「心(意識・態度)」「技(仕事の基本スキル)」「体(生活行動)」を学びながら、入社後のさまざまなシーンにおける実践力を養うコースです。
 本コースはおかげさまで多くの企業・団体様からご支持いただいておりますが、中でもキーボードやクリックによる解答作成ではなく、自ら考え、解答をレポート用紙に記入する点をご評価いただいております。「読む」「考える」「書く」に代表される基本能力を習得させ、早い時期から学ぶ習慣を身につけさせることが、昨今、重要視されてきている証なのだと思います。
 また、本コースは「商(流通)」「創(エンジニア)」「造(ものづくり)」「書(ビジネス文書)」「財(ビジネス数字)」を加えた8つのテーマを自由に組み合わせて導入できます。更に、教育ご担当者向けに学習内容をまとめた「ポイント集」もご用意し、入社後、指導時の参考資料としてご活用いただけます。本コースを是非ご検討いただければと存じます。

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