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技術者育成を使命とする高専が技術系eラーニングを導入 ~独立行政法人国立高等専門学校機構 新居浜工業高等専門学校

テーマ ものづくり人材育成
対象 その他 / 技術・技能職

独立行政法人国立高等専門学校機構 新居浜工業高等専門学校

産業界の要請を受け、国立高等専門学校の第1期校の一つとして創設された新居浜工業高等専門学校。5年間一貫教育による「創造性ある実践的技術者の育成」を使命とする同校が、JMAMeラーニング(以下、eラーニング)を導入し、授業と併用しながら学習効果を高めています。同校のeラーニング活用法について、電子制御工学科の今井伸明教授にお話を伺いました。

活用ポイント!

国立高等専門学校が授業と併用して技術系eラーニングを導入

授業計画(シラバス)にeラーニングの併用が組み込まれている

eラーニング受講状況が成績評価にも反映

eラーニングの活用についてシラバスに明記

―貴校の人材育成についての考え方を教えてください。

今井氏:本校は、モノづくりを支える人材を育成する学校です。特に、企業からは即戦力となる人材が求められていますから、そのための基本を本校で学んでもらいたいと考えています。学校の教育理念は「知恵・行動力・信頼」です。知恵と行動力を備え、信頼を得られる人材の育成に尽力しています。

―教育体系について教えてください。

今井氏:5つの専門学科は5年間で基礎から応用まで学んでいきます。その過程は学科毎に授業計画(シラバス)として明示されています。その中で、eラーニングを導入しているのは電子制御工学科です。3年生の「電気回路2」という授業とeラーニングを併用しています。

 eラーニングの活用についてもシラバスに明記されています。

―JMAMのeラーニングを導入したきっかけは?

今井氏:背景として、近年、学生のレベルが二極化してきている状況があります。自ら進んで学習する生徒がいる一方で、基本が出来ていないまま上の学年に上がってしまう生徒もいます。これでは、学ぶ方も教える方も、後々苦労します。ベースになる科目の基本については、底上げをする必要がありました。そんな時にWeb上でJMAMのeラーニングが目にとまったのがきっかけです。

体験版で納得して導入を決定

―eラーニング導入のポイントは?

今井氏:JMAMのHPで『電気の基礎コースⅡ(交流回路編)』の体験版を試してみたところ、交流回路の基本的な説明がきちんとされていると感じました。これはいいと納得したので「学生のために、ぜひ」と補助教材として予算化しました。基本の底上げという意味で最も導入したかったのは『電気の基礎コースⅡ(交流回路編)』です。『電気の基礎コースⅢ(三相交流編)』は上の学年でも使えそうでしたし、電験も必要ですから『電験3種合格講座 理論の要点』と合わせて、『セレクト3』という形で申し込みました。また、導入後のアンケート結果もよかったので、平成23年から継続して活用しています。

―受講対象者について教えてください。

今井氏:電子制御工学科の生徒と教官です。電子制御工学科では2年生で「電気回路1」という授業で基礎を学び、3年生で「電気回路2」というアドバンス・コースを学ぶのですが、3年生になって基本が出来ていないと授業についてこれません。そこで、3年生の時に授業と併用してeラーニングの『電気の基礎コースⅡ(交流回路編)』を活用し、2年生の復習も兼ねて基本の底上げを図っているのです。

―学習環境についてはいかがですか?

今井氏:夏休み期間などの学習を推奨しているので、自宅や寮での学習が基本です。校内の共有PCでも学習できます。

e ラーニングの受講状況を成績に反映

―修了率はどのくらいでしょうか? また、修了実績は成績に反映されるのでしょうか?

今井氏:修了率は、90%位だと思います。実はシラバスに、成績評価の方法として“定期試験 70%、演習・小テスト・課題提出 20%、eラーニング受講状況 10%で評価する”と明記しているのです。つまり、定期試験がおもわしくなかった場合、eラーニングを学ぶことで挽回するチャンスがあるわけです。ですから、少しでも成績を上げたいという生徒は一生懸命取り組んでいますね。

―eラーニング受講を薦めるアナウンスなどはどのように行っていますか。

今井氏:そこは企業の人事の方と違うところだと思いますが、生徒とは毎日顔を合わせていますので、まずは日常的な指導の中でアナウンスするということです。あとは学期末や学年末の面談の機会に成績と絡めて話をします。

―先生自身がeラーニングをお試しになって、どのように感じられましたか。

今井氏:何度もリピートして勉強できるのがいいですね。ただ、基本がまったくできていない生徒には少し早いかなと思いました。それで、3年生になってから復習として活用しているのです。

―コンテンツや操作性等、ご意見・ご要望があればお聞かせください。

今井氏:他の科目の先生方も興味があるようですし、例えば、メカトロニクスの基礎や、電磁気の基礎等のコースがあれば、ぜひ試してみたいですね。

―ありがとうございました。

プロフィール


会社名 独立行政法人国立高等専門学校機構 新居浜工業高等専門学校
URL http://www.niihama-nct.ac.jp/
主要事業 昭和37年の創設以来、科学技術創造立国 日本の技術者育成を担っている。本科には現在、機械工学科・電気情報工学科・電子制御工学科・生物応用化学科・環境材料工学科のそれぞれ入学定員40名の5つの専門学科があり、その他共通の教育を担当する数理科と一般教養科がある。平成4年には、5年間のこれら本科の上に修学期間2年の生産工学専攻(平成16年度に生産工学専攻及び生物応用化学専攻に改組)及び電子工学専攻の専攻科を設置して、高校3年と大学4年に相当する7年間一貫の教育も可能となった。平成24年度までに本科では6,923名、専攻科では498名もの卒業生を送り出している。

掲載日 2013/10/08
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

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