事例詳細

eラーニングライブラリ

昇格要件としてライブラリの履修を義務化し、教育体系を整備 ~日本曹達株式会社

テーマ 昇進昇格アセスメント / ビジネススキル・知識の習得
対象 管理者 / リーダー・監督者 / 中堅社員 / 新人・若手社員 / 営業職 / 技術・技能職

日本曹達株式会社

農業、医療、環境を中心とした事業を展開する日本曹達株式会社。独自の技術を活かした高付加価値製品の開発を進め、技術志向型の化学企業として社会の発展に貢献することを目指しています。同社は、昇格要件として、2011年に『eラーニングライブラリ』(以下、ライブラリ)を導入し、若手を中心に自主的に学ぶ風土の醸成に成功しています。今回、ライブラリ導入の狙いや活用方法について、同社人事室主幹の新穂崇利氏にお話を伺いました。

昇格要件として職群ごとに指定コースを設定

―貴社が求める人材像についてお教えください。

新穂氏:当社は、2020 年に迎える創業100 年を前に、長期経営ビジョン『Chemigress to 100』(ChemigressとはChemicalとProgress からなる造語)を策定しました。その達成を目指し、社内で様々な変革を進めています。

 人事制度についても2011 年に変更しました。その際に、基幹職(総合職)、製造職、実務職という3つの職群に対し、それぞれ目標とする社員像と必要な要素、そしてその要素を構成する能力を定義しました。

 さらに、その能力を、「知力」(例:基礎学力、業務知識など)、「経験・スキル」(例:業務経験、熟練度など)、「マインド」(例:改革心、達成意欲など)の3つに分けました。職群ごとに求められる要素や能力が明確になった点が、ポイントだと考えています。

―それらの能力を身に付けるための、教育についてお聞かせください。

新穂氏:「経験・スキル」と「マインド」については、基本的にOJT が中心で、さらに階層別教育で補完しています。残る「知力」においても階層別教育は行われますが、基礎学力や業務知識、社会常識等を身に付けてもらうためにeラーニングを導入しました。

―ライブラリ導入の決め手は?

新穂氏:eラーニングを導入した背景として、学習効果を本人にもしっかり自覚してもらいたいという狙いがありました。例えば、従来の当社の集合研修などでは、やりっぱなし状態で、学習内容がどれだけ身に付いたのか、本人もはっきりと自覚することが難しい状況でした。その点、eラーニングは、受け身ではなく自らが学習して、合格点をとらなければ修了できませんから、本人の自覚を促すことができると考えたのです。中でもライブラリは、会社として学んで欲しいと考えていた科目を全て網羅しており、導入の決め手になりました。

 また、当社では、ライブラリを昇格要件として活用しています。ライブラリのコースが、職群ごとの昇格要件として必要な所定科目に対応しており、これらを履修しないと昇格要件審査を受けることができない仕組みになっています。

全事業所を回り、導入目的や運営の仕組みを事前に説明

―運営上の工夫について、教えてください。

新穂氏:昇格要件として導入しているので、対象は昇格を控えた、最上職級以外の者全てとなります。そうなると対象人数も非常に多く、管理の部分で各事業所の人事担当が担うところも大きくなります。そこで、導入時には全事業所を回り、導入の目的や運営の仕組みをしっかりと説明しました。本社としては、社内のインフラを使い、掲示版で周知徹底する一方で、受講者が匿名で人事室に直接質問できる仕組みを作りました。さらによくある質問をFAQ的に取りまとめて、社内のインフラで公開し、全社にフィードバックできる仕組みを作っています。

―どのような質問が多いのでしょうか。

新穂氏:自宅で受講してもよいか、会社のPC を使う場合、ヘッドフォンは必要かといった質問が多いですね。当社の場合、基本的には勤務時間外に会社のPC を活用することを想定していますが、自宅での受講も許可しています。

 また、「集合研修はまだ受講していないが、eラーニングを先に受講してもいいか」といった積極的な質問も寄せられています。

―集合研修とライブラリはどのように連動しているのでしょうか。

新穂氏:まず研修を受けてもらい、その復習としてライブラリを履修してもらうことを基本としていますが、受講者の積極性をつぶさないためにも、事前にライブラリで予習をし、その後研修を受けるパターンも許可しました。

 また、当社では運営上の工夫として、指定のコースを自由に学習できる設定にはしていません。学習を開始したい場合、人事室の承認(ライブラリの承認機能を利用)を必要としています。そうしたステップがあっても、集合研修参加前に学習したいと考える社員は増えてきていますので、「主体性」が高まってきていることを感じています。

若手を中心に自主的に学ぶ風土が醸成

―受講状況はいかがですか。

新穂氏:特に若手を中心に、積極的に受講しているようです。人事制度の改革以前は年功序列型の仕組みでしたが、新しい制度の中で、昇格するためにはどういう能力が必要か、それを得るためには何が必要かを会社が明確に示したことで、若手を中心に昇格への意欲が高まっているようです。

 主体性を高めることは制度改革の狙いの一つでもあったので、こうした傾向は非常に嬉しいですね。

―受講者の上長や現場の巻き込みはどのように行っているのでしょうか。

新穂氏:運営側が行うというよりも、現場レベルで叱咤激励が行われています。例えば、昇格を控えた社員の受講が進んでいないようであれば、周りから「何をやっているんだ」という声が自然と上がる状況ですね。

―今後の取り組みについて、お教えください。

新穂氏:かつては職群に関係なく一律の階層別教育を行っていましたが、本来、製造職や実務職には、それぞれに必要な考え方やマネジメントがあるはずです。現在は、それをきちんと身に付けることができる教育体系が整備されたところです。今後はこうした職群別の教育を徹底する中で、ライブラリを有効に活用していきたいと思います。

―ありがとうございました。

プロフィール


会社名 日本曹達株式会社
URL http://www.nippon-soda.co.jp/
主要事業 1920年創立。農業化学品の開発・生産・販売を中心としたアグリビジネスを軸に、医薬品事業、機能性化学品事業、環境化学品事業を展開。創業100年を控え、国際競争力を高めながら、さらなる発展を目指す。売上高1211億1800万円(連結、2012年3月期)、従業員数1229名(2012年3月31日現在)

掲載日 2012/09/05
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

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