導入事例

N&Fテクノサービス株式会社

事例詳細

テーマ 強い管理者の育成 / CSR・コンプライアンス / メンタルヘルス対策 / 学習する風土づくり
対象 管理者 / リーダー・監督者 / 中堅社員 / 新人・若手社員

N&Fテクノサービス株式会社

写真処理等の専門技術に加え、メディカル市場でメンテナンス事業を展開するN&Fテクノサービス株式会社。同社では、2010 年に『セレクト10』を、2011 年には『eラーニングライブラリ®』(以下、ライブラリ)を導入し、マネジャー層の教育から、全社員を対象にした教育に移行しています。今回、ライブラリ導入の背景や活用方法について、同社執行役員・業務部長の森田博氏と、東京サービスセンター課長の西川恵司氏にお話を伺いました。

高いサービス価値の提供へeラーニングで人間力向上

貴社が求める人材像についてお聞かせください。

森田氏:当社はミッションとして「高いサービス価値で社会に貢献する」と掲げています。それを実現するには、高い技術力はもとより、豊かな人間力を有していることが必要と考えています。一人ひとりの魅力を高めなければお客様に高いサービス価値を提供することはできません。

そのような人材を育成するための教育についてお聞かせください。

森田氏:トップは常々、「一番の財産は人」だと語っています。人材こそが会社の成長を支える原動力であり、人材育成に全力をあげることが我々の使命です。

 しかし実態は、設立から間もないということもあって、十分な教育体制が整備しきれていませんでした。また、全国津々浦々にサービス担当が点在しているため、従業員を1カ所に集めての集合研修を開催することが難しいのも事実です。

 eラーニング導入のご提案をいただいたのが、まさにそんな悩みに直面していたときで、2010年はマネジャー層を対象に「セレクト10」を、2011年度には全社員を対象に「eラーニングライブラリ®」を導入しました。

マネジャー層にはコースを指定社員は必須+自由選択で運用

具体的な活用方法について教えてください。

森田氏:初年度については、マネジャーとして身につけてもらいたいテーマ・内容から10コースを選択し、半年間でマネジャー、役員に受講してもらうことにしました。そのうえで月1回開催される会議の場では進捗状況を確認。毎回、2人程度を指名して、学んだことや感想等を発表してもらう形で運用しました。

 そして翌2011年には、受講対象を全社員に拡大。是非修得して欲しいコンプライアンスとメンタルヘルスの3コースを上半期の必須コースとして選定するとともに、下半期は約50コースの中から従業員に自由に選んでもらうような形で運用しました。

 その結果、3コースの受講割合は99.4%。選択コースもほぼ全コースを誰かが受講している状況が生まれています。

 なお、当社には 100人を超える在宅勤務者がいますが、eラーニングは自宅でも受講できるので使い勝手がよく、従業員に対して平等に教育の場を提供できる点でも有意義だと思います。

チームでeラーニングを活用「学習⇒実践⇒学習」の流れを確立

eラーニングの特徴的な活用方法などがあれば教えてください。

西川氏:東京サービスセンターでは、毎週1回、eラーニングを活用した勉強会を開いています。対象は、学びの場が少ないと感じていたリーダー層です。

 コーチングやメンタリングといった組織の活性化を推進するコースからはじめ、最近では論語や問題解決に関するコースを継続的に学習しています。

勉強会はどのように進めているのですか?

西川氏:週1回開催するリーダー会議の後に、必ず1時間程度設定しています。教材をプロジェクターで投影し、ポイントになる部分では何度か映像を止めながら、皆で意見交換を行うのが勉強会の基本スタイルです。

 そこで学んだことを日々の仕事とリンクさせることが大切だと思っていますので、勉強会後に自分が感じたことを話し合い、次の勉強会までの1週間を実践の場に充て、翌週の勉強会で、何ができて何ができなったのかを発表し合うことを恒例としています。

参加者の反応はいかがですか?

西川氏:最初は、会議後に勉強会なんて、と抵抗感を持つメンバーもいるのではないかと思ったのですが、実態は逆でした。

 「他のメンバーの考え方や判断基準を聞くことができてよい」「これまで曖昧にしてきた事柄が明確になった」「学習と実践の組み合わせで、知識が生きたものになる」等、積極的な取り組みの声が出ており、共通言語を持つことで価値観や目的の共有化もできるようになりました。

技術者の営業力や対話力を高めていきたい

今後の課題をお聞かせください。

森田氏:2年間活用してみて、eラーニングが有効な教育手段であることをあらためて実感しました。

 今後は、社員が自主的に選べるコースを充実させるとともに、会社として必修コースや推奨コース等を明確にしていきたいと考えています。

 また、内容的にも、技術者ならで はの営業力や対話力を育むようなコースを適宜選んでいきたいと思います。

 お客様に対して機械を販売するのは営業だけの仕事ではありません。営業以上に技術者が提案する方が説得力を持ちます。「高いサービス価値」を提供するためにも、技術者の営業力や対話力を身につけさせたいと思います。

西川氏:eラーニングは個人単位で学習するのが一般的だと思います。しかし、チームで取り組むことでメンバーの視野も広がりますし、仲間意識が醸成されます。今後は、リーダーの下の層も巻き込みながら、学びの風土をつくっていき、成長し続けるチームを作っていきたいと思います。

ありがとうございました。

プロフィール


会社名 N&Fテクノサービス株式会社
URL http://www.nftechno.co.jp
主要事業 2007年7月に、ノーリツ鋼機株式会社と富士フイルム株式会社の国内フォトフィニッシング市場のメンテナンス部門を統合して設立。2010年にはメディカル市場のメンテナンスを担当するメンテナンス事業が発足。売上高54億円(2012年3月期)、従業員数450 名(2012年3月現在)。

掲載日 2012/07/01
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

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