調査・アンケート

【新型コロナによるビジネスパーソンの意識・行動変化に関する調査結果】
働き方の価値観は「仕事中心」から
「自分らしさ」も大切にする時代へ

健康、時間の使い方、キャリア、学びなど多岐にわたる影響が明らかに

 株式会社日本能率協会マネジメントセンター(代表取締役社長:張士洛、東京都中央区、以下JMAM[ジェイマム])は、2019~2020年に入社した新入社員と、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員の計1,502名に対し、新入社員の意識と行動、指導者の指導と育成に関するアンケート調査「イマドキ若手社員の仕事に対する意識調査2020」を実施しました。今回は、コロナ禍における「働く」の変化や実態について調査結果内容を一部抜粋してお知らせします。

調査結果

【健康・仕事環境】

在宅勤務が増えることで、「心身ともに健康度合いが高まっている」が約6割。一方で、半数以上が「出社・在宅の併用」を望んでおり、目的に応じて働く場所を選択したいと感じている。

【時間(生産性)】

約6割が、テレワーク(在宅勤務)が増えることにより、自分の仕事に集中できる時間が「増えた」と実感している。一方で、「時間を上手く使いこなせていない」も半数以上が感じており、生産性を高めていくためにもタイムマネジメント力の向上が大きな課題となっている。

【働く価値観】

コロナ禍で大きく変化。総じて「自分の能力発揮」「よい結果を出す」などの回答割合が大きく下がる結果に。特に指導者側の変化が大きく、コロナ禍では、「人の役に立つ」「自分らしい生活を送る」といった項目の割合が増えた。

【キャリア】

コロナ禍で働く経験を踏まえ、過半数は自分自身の将来や働き方について考え直すきっかけを得ている。特に、その意識変化はZ世代ほど高い結果となり、ミレニアル・就職氷河期・バブルの各世代より10%以上回答割合が高くなっている。

【コミュニケーション】

8割以上が「文章によるコミュニケーションが増加(メール含む)」と回答。それにより、半数近くが報告・連絡・相談をするのに「チャットツールを用いたコミュニケーションは心理的なハードルが低い」と感じている。一方で、「報告・連絡・相談は対面でのコミュニケーションのほうが有効(7割がYes)」「以前と比べて上司・先輩に相談がしにくい(6割がYes)」とも回答しており、コミュニケーションに関してはデジタルとアナログを目的に応じて使い分けることが必要といえる。

【指導・育成】

新人・若手指導担当者の65%は「緊急事態宣言期間中、新人・若手に指導がしにくかった」と回答。一方で、働き方改革が進む中での「新入社員との関わり方」については6割近くが「成長につながる仕事であっても、残業をしないことを優先して業務を減らしている」と回答。働く場所や時間の自由度が増していく中で、新人・若手の時間生産性や成長実感を高めていくために指導者側の関わりはさらに重要度が増していくといえる。

【学び】

新型コロナウイルス感染症拡大の中、8割以上が「自分の能力を高めようという意識が高まった」と回答。実際に自ら新しいことを何か学びに取り組んだ人、今も継続している人が6割以上となった。

<調査概要>  調査方法: インターネット調査
 調査地域: 全国
 有効回答: 1,502名。2019~2020年に入社した新入社員694名、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員808名
      (新入社員は、例年比較のため企業規模501名以上の大卒の503名に母数を絞って集計)
 調査期間: 2020年6月

調査結果(一部抜粋)

コロナ禍における「働き方」の実態と生じた変化

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、ビジネスパーソンの意識や行動にさまざまな変化が生じています。本調査では大きく9つの切り口(①学び、②将来、③健康、④働く、⑤キャリア、⑥仕事環境、⑦時間、⑧コミュニケーション、⑨指導・育成)でその実態を明らかにしました。以下ではその切り口で特徴的な部分を中心に紹介します。

【健康・仕事環境】在宅勤務により心身の健康度合いが高まるも、今後も出社はしたいと思っている

 在宅勤務が増えることで、約6割が心身ともに健康度合いが高まっていると回答。一方で、半数以上が「出社・在宅の併用」を望んでおり、目的に応じて働く場所を選択したいと感じている。

【時間】集中時間は増えたものの、タイムマネジメント力は大きな課題

 約6割が、テレワーク(在宅勤務)が増えることにより、自分の仕事に集中できる時間が「増えた」と実感している。一方で、「時間を上手く使いこなせていない」も半数以上が感じており、生産性を高めていくためにもタイムマネジメント力の向上が大きな課題となっている。

【働く価値観】「仕事」中心から「自分らしさ」も大切にする傾向に変化

 働く価値観はコロナ禍で大きく変化。総じて「自分の能力発揮」「よい結果を出す」などの回答割合が大きく下がる結果に。特に指導者側の変化が大きく、コロナ禍では、「人の役に立つ」「自分らしい生活を送る」といった項目の割合が増えた。

【キャリア】仕事とプライベート両面で将来のありたい姿を考えるようになった

 コロナ禍で働く経験を踏まえ、過半数は自分自身の将来や働き方について考え直すきっかけを得ている。特に、その意識変化はZ世代ほど高い結果となり、ミレニアル・就職氷河期・バブルの各世代より10%以上回答割合が高くなっている。

【コミュニケーション】デジタルとアナログの併用を望んでいる

 8割以上が「文章によるコミュニケーションが増加(メール含む)」と回答。それにより、半数近くが報告・連絡・相談をするのに「チャットツールを用いたコミュニケーションは心理的なハードルが低い」と感じている。一方で、「報告・連絡・相談は対面でのコミュニケーションのほうが有効(7割がYes)」「以前と比べて上司・先輩に相談がしにくい(6割がYes)」とも回答しており、コミュニケーションに関してはデジタルとアナログを目的に応じて使い分けることが必要といえる。

【指導・育成】働く場所に関わらず、部下の成長機会より残業時間削減を優先して業務を減らしている

 新人・若手指導担当者の65%は「緊急事態宣言期間中、新人・若手に指導がしにくかった」と回答。一方で、働き方改革が進む中での「新入社員との関わり方」については6割近くが「成長につながる仕事であっても、残業をしないことを優先して業務を減らしている」と回答。働く場所や時間の自由度が増していく中で、新人・若手の時間生産性や成長実感を高めていくために指導者側の関わりはさらに重要度が増していくといえる。

【学び】コロナによって学びの意欲が高まり、今も継続している

 新型コロナウイルス感染症拡大の中、8割以上が「自分の能力を高めようという意識が高まった」と回答。実際に自ら新しいことを何か学びに取り組んだ人、今も継続している人が6割以上となった。

【総括】 コロナ禍における「働く」の変化

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、ビジネスパーソンの働く意識や行動に様々な変化が生じました。そして、この変化は新人・指導担当者ともに同じような傾向が見受けられます。この状況を踏まえますと、コロナ禍における「働く」の変化は、もはや一過性のものではなく、社会全体が「ニューノーマル」として受け入れることが求められつつあります。 この変化へ適応するためにも、組織としては「多様な働き方の推進」や「環境変化に合わせた研修設計」、個人としては「より自律的な関わり」や「自らありたい姿を描き、他者や経験から学ぶ」ことが期待されているといえます。

(2021年2月17日追記)
【ニューノーマル時代の新入社員教育はこちら】
https://www.jmam.co.jp/hrm/dir/newfreshers.html

【イマドキ若手社員の仕事に対する意識調査2020」報告書(電子版)ご請求はこちら】
https://www.jmam.co.jp/brochure/1260108_2381.html

本件に関するお問合せ先

【報道関係 お問合せ先】
株式会社日本能率協会マネジメントセンター 広報担当
E-mail: PR@jmam.co.jp

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