導入事例

東北発電工業株式会社

事例詳細

テーマ CSR・コンプライアンス / ビジネススキル・知識の習得 / 学習する風土づくり
対象 管理者 / リーダー・監督者 / 中堅社員 / 新人・若手社員

東北発電工業株式会社

宮城県仙台市に本社を置く東北発電工業は、発電施設の建設、設備の点検、メンテナンスなどを行う企業です。東北電力グループの一員として、半世紀以上にわたり、東北、新潟の電力の安定供給を支え続けてきました。近年では事業環境の変化に対応できる「自ら考え、行動する人財」の育成に力を入れており、その一環としてJMAM eラーニングライブラリ(以下、ライブラリ)を導入、自社オリジナルの教材も掲載して社員の自己啓発を支援しています。今回は、同社の鈴木 正則氏、菅原 一弘氏、宗田 雅彦氏の3氏に、ライブラリの活用法についてお話を伺いました。

活用ポイント!

環境の変化に対応する自律型人財の育成にライブラリを活用

必須の知識教育は、必須コースを設定して全社員へ展開

業界および業務特有の内容をライブラリに掲載しいつでも学習可能に

マネジメントやリーダーシップは社会人のベースとして必要

御社が求める人財像と、人財育成の考え方について教えてください。

鈴木氏当社では、「変革と挑戦」というスローガンのもとに、自ら考え行動する人財の育成に取り組んでいます。

菅原氏当社は東北電力の100%出資で設立された会社で、半世紀以上にわたり東北電力グループの一員として事業を運営しています。ですから、東北電力が求める仕様を完全に満たすことが重要です。一方で、自家発電を行っている会社や工場などの保守点検を行う一般営業の場合には、電力会社の仕様ではオーバースペックになることがあります。そうした時に、お客様はどこまで要求しているのか、優先順位をどうつけるか、自分達で考える必要があるのです。

宗田氏事業環境の変化に伴い一般営業は増加傾向にあるので、自律的な人財はますます重要になると考えています。そうしたこともあって、従来の階層別教育や技術系人財育成とは別に自己啓発にも力を入れたいと考え、ライブラリを全社員対象に導入しています。

技術系の企業である貴社が、技術・技能系だけでなく、マネジメントも含めたライブラリを選んだ理由は?

宗田氏マネジメントやリーダーシップは社会人のベースとなるものなので、所属する部署に関わらず全社員に必要ですし、そういった力を自ら学び獲得して欲しいという思いがありました。それから、当社の事業の一つである施工管理を行う際には、溶接、配管などを担当する協力会社の方々をまとめるマネジメントやリーダーシップが必要になることもあって、マネジメントについても学べるライブラリを選択しました。

オリジナル教材も必修コースに設定

必修コースは設けていますか。

宗田氏ライブラリの中のハラスメント防止のための5コースの中から1つ、それと知って得する3分シリーズの中からDXを取り扱った3コースを設定し、必修としています。DXについては技術を知ることだけでなく、それが自分の仕事のどの部分にどう応用できるのかを考えることが大切だと思っています。まさに「自ら考える」ということですね。そのきっかけとして、知って得する3分シリーズで学べるごく基本的な知識は、社員全員が知っている状態を作りたいと考えました。また、我々の仕事はインフラに関わるため、情報の安全管理がとても重要なので、オリジナル教材を作成し、ライブラリに掲載して、全社員の必修コースとしています。これら必修コースに関しては、就業時間中の学習も可能です。

オリジナル教材はどんな内容なのでしょうか。

菅原氏電力という重要な社会インフラを支える仕事なので、我々の仕事は機密情報に囲まれています。社員がなにげなく起こした行動が、思いもよらぬ情報漏洩につながってしまうこともあります。そのため、当社では情報の安全を守るための研修に非常に力を入れています。

宗田氏一般的な知識はJMAMのコースで学びますが、ライブラリに掲載したオリジナル教材では、当社や当業界ならではの気をつけるべきポイントや実際の事例を入れたリアルな内容にしたいと考えました。そこで、研修で使っていたPowerPointの資料をスライドショーにし、読み上げソフトを使ってナレーションを付け、全社員がいつでも学べるようライブラリに掲載しています。

ライブラリについて、社員の方の反応はいかがですか。

宗田氏受講後のアンケートは概ね好評ですが、他の研修でもお話ししている内容も含まれますので重複を感じている方もいます。事務局としては、ライブラリではまず基礎を学んでほしいと考えているので、すでにそういった知識を持っている人にも“おさらい”として受講してもらいたいと思っています。

今後の人財育成の方向性について教えてください。

宗田氏我々が行う発電設備の日常点検のような業務は、将来的にロボットに置き換わることもあり得ます。自ら考える人財でなければ、こうした環境の変化に対応していくことはできません。人財育成はこれまで以上に重要になると思います。

菅原氏そうした中で、ライブラリにはその名の通り図書館や書店のように興味の対象を広げてくれる学びの場として期待しています。鈴木氏:人財育成は一朝一夕にできるものではありません。ライブラリは、今後も全社員がアクセスできる学習プラットフォームとして活用していきたいと思います。

ありがとうございました。

(取材日:2023年3月24日)※本事例の社名や内容等は、すべて取材当時のものです。

プロフィール


会社名 東北発電工業株式会社
URL http://www.tohatu.co.jp/
主要事業 1959年2月、東北電力株式会社の100%出資により「東北発変電工事株式会社」創立。1967年、社名を「東北発電工業株式会社」に変更。東北・新潟エリアの火力、原子力、水力、地熱発電設備の建設、点検、メンテナンスを担っている。現在は、風力や太陽光など再生可能エネルギー設備の設計、建設、メンテナンスも手掛け、事業分野を拡大している。資本金10億円、売上高682億円(令和4年3月31日決算)、従業員数1,786人(令和4年3月31日現在)。

掲載日 2023/05/23
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

ページ上部へ戻る