導入事例

株式会社ヒマラヤ

事例詳細

テーマ CSR・コンプライアンス / 学習する風土づくり
対象 管理者 / リーダー・監督者 / 中堅社員 / 新人・若手社員

株式会社ヒマラヤ

岐阜県岐阜市をベースに、スポーツ用品、レジャー用品の販売店を全国展開している株式会社ヒマラヤ。「スポーツの感動、健康の喜びを多くの人に伝える」ことをミッションとして、お客様とのより良い関係の構築をめざす同社は、社員教育に『eラーニングライブラリ®』を取り入れ、階層別教育と連動させながら従業員の能力開発に活用しています。
今回は、同社総務部の武田喜之氏と村上茂氏に、同社の教育体系と、その中での『eラーニングライブラリ®』の活用法について、お話を伺いました。

昇格・昇進試験とe ラーニングが連動

貴社の教育制度についてお聞かせください。

武田氏:平成21 年9 月に教育制度を見直しまして、ちょうど1年経ったところです。当社はこれまで、出店計画を加速させながら成長してまいりました。そのなかで、従業員の仕事の質や店長の指導の仕方などに、どうしてもバラつきが出てしまうという課題が顕在化してきていたのです。そこで、組織全体の力を底上げしていくために社内の教育のあり方を見直し、新しい体系での社内教育をスタートさせたのです。

 具体的には、まず資格・階層別に身につけていて欲しい能力やレベルを明確化し、「求める姿」として定義しました。例えば、店舗スタッフの「担当者」であれば、段取りよく、正確に仕事ができること、店舗でのリーダー的な役割である「セカンド」であれば、担当者やアルバイトをまとめて効率よく仕事をしてもらうことなど、職務行為標準と、求められる能力、資質を明確に定義しました。

 そしてそれらを身につけるための教育体系を整備していったのです。

村上氏:教育制度の確立にあたって、人材育成チームを発足しました。職務に必要な要件を全て明文化し、教育のフレームを作り、制度設計を半年かけて行いました。

教育体系のなかで、e ラーニングの位置づけは?

武田氏:階層別教育を基本として、それぞれの階層で、OFF JT /集合研修、OJT/現場教育、そして自己啓発/eラーニングと、3つの教育手法を活用しています。

 そのなかでe ラーニングは自己啓発ですから、基本的には受講者は42 のマネジメント系コースから自由に選択して、興味のあるコースを学習できます。

 同時に、階層別に学んで欲しい注目コースを設定しています。これは、階層別の能力要件と連動し、e ラーニングの学習内容や学習範囲が、昇格・昇進の試験の出題範囲の一部になっています。特に、試験に必ず出題されるコースは「昇格試験必題(科目)」として受講を推奨しています。昇格・昇進時には、すでに必要とされる能力要件がきちんと身についているようにという狙いです。

 それと、集合研修と連動した事前学習としての使い方をしています。例えば、新任者の労務管理研修を行う場合、研修の受講者には、予めe ラーニングの「労務管理基本コース」を受講し、予備知識を得たうえで研修に参加してもらいます。

アンケート結果を見ると、「e ラーニングは下手な講師の話よりわかりやすい」といった声も上がっており、事前の学習で研修の理解度が大きく変わります。

コストパフォーマンスと使い勝手のよさが導入の決め手

そもそも、eラーニング導入のきっかけは?

武田氏:従業員が、自ら学習できる機会を作りたいという考えがありました。当社は、全国に店舗展開をしており、若い社員が多いので、自己啓発のツールとして、e ラーニングを受け入れやすいという面もありました。なかでもJMAM の『eラーニングライブラリ®』を選んだのは、マネジメント系の42 コースが定額で何度も使えるコストパフォーマンスのよさ、アニメーションや音声を使った教材のなじみやすさ、使いやすさなどが、採用の決め手になりました。また、当社は店舗拡大戦略のなかでインフラの再整備も進めており、全店にPC を再配備していたため、学習環境が整っていたことも、タイミングとしてはよかったです。

PC はどのくらい配備されているのでしょうか?

村上氏:今回、商品知識の教育等のOJT用に100 数十台を配布し、店の規模によって最小2台~最大5台が全店に配備されています。それをeラーニングの学習にも使っています。e ラーニングの学習用としては、業務時間中の使用は禁止しており、休み時間や勤務終了後に学習する形です。当社の場合、店のスタッフはシフト制ですから、早番、遅番などのシフト毎にPC を使うので使用時間が重なってしまうことがありません。それでうまく運用することができるのです。

受講の管理はどのように行っていますか?

村上氏:受講者の進捗状況や受講結果などの集計結果は、月末に締めてグラフ化し、それを月初に各部署の上長や、各店の店長に送り、朝礼やミーティングで活用しながら、受講率・活用率を高めています。

会社からのメッセージが修了率アップに直結

特に受講者の多いコースはありますか?

武田氏:コンプライアンス関連のコースは、各階層に推奨コースとして設定していますので、2010 年9月現在、『職場のコンプライアンスステップアップコース』受講者数380 人/修了者数315 人となっています。当社のような接客業の場合、お客様からの信頼がとても大事ですし、コンプライアンスは重要だと感じています。

修了率が全コース平均で6割近くと非常に高いですが、上げるためのポイントはなんでしょうか?

武田氏:会社のやる気や姿勢をはっきりと示し、コンスタントにメッセージを送り続けることが大切だと思っています。

教育体系を変え始めたこと自体で従業員には会社の姿勢が伝わっていたと思いますし、トップや役員からも会議や店長会を通して、会社のやる気を伝えてもらっています。本部からの定期的な連絡や、上長からの連絡など、随時メッセージを送っています。

村上氏:受講者からは「eラーニングはどうかと思ったが実際にやってみるとすぐに終われて良かった」という声があります。そうした学びやすさもきちんと伝えたいと思います。

今後の課題についてお聞かせください。

武田氏:2年、3年と経ったときに、いかに継続していくかが課題です。同じコースを何度も勉強させるわけにはいかないので、同じテーマでも初級、中級、アドバンスなどに分かれているとよいですね。

村上氏:eラーニングの受講状況は、エリアマネージャーや店長といった職場のリーダー次第で部下の学習意欲が変わってくるので、それをどうするかは課題の一つですね。

ありがとうございました

プロフィール


会社名 株式会社ヒマラヤ
URL http://www.himaraya.co.jp/
主要事業 1976年創業。スポーツ用品小売市場では上位4社に入る企業として知られる。売上高456 億円 (2010 年8月期)、従業員数714 名(2010 年8月末現在)、全国86 店舗(2010 年9月末現在)。

掲載日 2010/11/11
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

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