調査レポート
  • 対象: 新人/若手
  • テーマ: ニューノーマル
  • 更新日:

【イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2025】(後編)現場の「育成疲労」と、Z世代が求める「理想の指導」

【イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2025】(後編)現場の「育成疲労」と、Z世代が求める「理想の指導」

日本能率協会マネジメントセンターでは、新入社員を対象とした「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査」を毎年実施しています。前編では、新入社員の「過去最高の定着意欲」と、その裏にある「キャリア自律・ITスキルの課題」について解説しました。


後編では、彼らを受け入れる「上司・先輩社員(指導者)」側の意識調査の結果をご紹介します。調査からは、配属のミスマッチを懸念する新入社員以上に、「どんな新人が来るかわからない」という不安を抱え、日々の指導に苦慮する現場マネジャーたちの実態が明らかになりました。(調査概要は以下参照)

■調査概要
調査方法: インターネット調査
調査地域: 全国
有効回答: 2,674名(新入社員1,085名、上司・先輩社員1,589名)
調査期間: 2025年6月

関連資料

イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2025

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最新版!Z世代の仕事に対する実態や価値観を明らかにする人気調査書。効果的な接し方のポイントを解説します

「新人ガチャ」を感じる指導者は67.3%

近年、若者言葉として定着した「配属ガチャ(希望通りの配属になるかわからない運任せの状態)」という言葉。今回の調査で、新入社員自身が「希望する配属先にならなかった(配属ガチャに外れた)」と感じている割合は48.1%でした。
一方、受け入れる側の上司・先輩社員に対し、「配属された新入社員に当たり外れがある(いわゆる『新人ガチャ』)と感じるか」を尋ねたところ、「そう感じる(とても+やや)」と回答した割合は67.3%にものぼりました。これは新入社員側の数値を大きく上回っており、指導者の約7割が、採用・配属の結果に対して「運任せ」のような感覚や、現場の努力だけではコントロールできない難しさを感じていることが分かります。

配属先は希望している部署だった

現場を覆う「育成疲労」と指導者のジレンマ

売り手市場で採用競争が激化する中、現場のマネジャーには「せっかく入社した新人を辞めさせてはいけない」という強いプレッシャーがかかっています。ハラスメントへの配慮、残業規制の遵守、そして前編で触れたようなビジネスITスキル不足へのフォロー。こうした業務負荷の増大により、指導者自身が疲弊してしまう「育成疲労」とも言える状況が懸念されます。
実際、指導を通じた「指導者自身の成長実感」に関する数値は2018年をピークに低下傾向にあります。「厳しく指導して辞められたら困る、しかし優しくするだけでは育たない」。このジレンマの中で、現場は手探りの対応を余儀なくされています。

キャリアは自ら切り拓く必要がある

Z世代は「厳しく叱られたい」?指導のミスマッチ

では、新入社員側はどのような指導を求めているのでしょうか。ここに、現場の認識とは異なる意外なデータがあります。
「仕事で重大な過失をしてしまった際、どのような指導をしてほしいか」という問いに対し、「本気で厳しく叱ってもらいたい」と回答した割合は47.4%(2020年は36.0%)となり、増加傾向にあります。

あなたがしてしまった重大な過失に対して、上司・先輩から、どのような指導をしてもらいたいですか

彼らは決して「叱られたくない」わけではありません。「成長したい」という意欲があるからこそ、ダメな時はダメとハッキリ言ってほしい(フィードバックが欲しい)、という「メリハリのある指導」を求めているのです。
一方で、「仕事で行き詰まっている時」の対応については、圧倒的多数が「上司・先輩から話しかけてもらいたい(察してほしい)」と回答しています。この「厳しさへの期待(叱ってほしい)」と「受け身の姿勢(察してほしい)」の共存が、指導をより難しくさせている要因と言えます。

「個人の頑張り」に依存しない育成体制へ

現場の「育成疲労」を解消し、新入社員を戦力化するためには、指導者個人のスキルや努力に依存するだけでは限界があります。

  • 指導者自身が「Z世代の特徴」や「世代間ギャップ」をデータとして理解する
  • 「新人ガチャ」と感じさせないよう、採用・配属プロセスの透明性を高める
  • 育成の悩みを抱え込まないための、組織的なメンタリング体制を整える

このように、組織全体で「教える側」を支援する仕組み作りが急務となっています。
今回の調査報告書では、コラムで触れたポイントに加え、「指導者が新人に求めていること(ホンネ)」や、「世代ごとの価値観の違い(7つの世代間GAP)」など、育成施策を見直すための詳細なデータを掲載しています。 現場マネジャーとの共通言語として、あるいは管理職研修の資料として、ぜひご活用ください。

イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2025

Z世代の仕事に対する実態や価値観を明らかにする人気調査書の最新版

2016年から毎年行っている最新調査で、Z世代の働く実態や価値観の経年変化から実態を明らかにし、さらには指導者側にも焦点を当て、効果的な接し方のポイントを解説しています。

  • 新入社員(Z世代)の実態と特徴
  • ビジネスパーソンの学習姿勢別にみる「学び」への意識
  • イマドキ新入社員(Z世代)への指導育成
  • [考察・提案]これからの新人・若手社員の成長支援
イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2024
JMAM HRM事業 編集部

文責:JMAM HRM事業 編集部
人事・人材教育に関する情報はもちろん、すべてのビジネスパーソンに向けたお役立ちコラムを発信しています。

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