CASE 導入事例
製造業

フクビ化学工業株式会社

  • # 中堅・リーダークラス
  • # 新人・若手クラス
  • # 学ぶ風土づくり

「自発的な学びが社員の成長を加速させ、
会社の持続的な発展を支える原動力となる」
という理念を体現するため
JMAMの通信教育を導入しています。

「自発的な学びが社員の成長を加速させ、
会社の持続的な発展を支える原動力となる」
という理念を体現するため
JMAMの通信教育を導入しています。

  1. 導入前の課題

    自発的な学びへの心理的ハードルと、昇格に必要な知識を効果的に習得する仕組みの構築

  2. 改善案

    通信教育の全額補助と昇格要件化、「マナビトウェブ」活用による受講促進、QRカード配布など、一人でも多くが学べる環境づくり

  3. 導入後の効果

    受講率が前年増を達成、内定者のモチベーション・エンゲージメント向上、「学ぶ→実践→振り返る」循環による学ぶ文化の醸成

  4. 今後の展望

    動画世代だからこそ通信教育で読解力とアウトプット力を強化、入社前から管理職まで継続的な学びの機会提供による会社成長の実現

PROFILE

フクビ化学工業は1953年に設立された、福井県福井市に本社をおく化学系メーカーです。成形力に優れた樹脂加工技術を活用し、建築資材と産業資材の開発・製造・販売を行っています。人的資本経営に取り組む中で同社は、日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)の通信教育をはじめとしてeラーニングも含む多様な教育コースを設定、社員の成長を後押ししています。今回は昇格要件であり、かつ自己啓発の手段ともなっているJMAMの通信教育の活用法などについて、人財本部 人事総務部 人事グループ 課長の加藤進太郎様、同 三原舞様にお話を伺いました。

参加者

人材本部 人事総務部 人事グループ 課長

加藤 進太郎 様

人材本部 人事総務部 人事グループ

三原 舞 様

会 社 名 フクビ化学工業株式会社
WebサイトURL https://www.fukuvi.co.jp/
設 立 1953年5月25日
本社所在地 福井県福井市三十八社町33-66
事業分野 建築資材、樹脂製産業資材、精密化工製品の製造・販売

事業を支える人材育成の考え

社員の成長と活躍を全力で支援する

はじめに、御社の人的資本経営に対する取り組みを教えてください。

「人がいてフクビがあり、人が成長してフクビが成長する」――。この基本理念に私たちの考え方が示されています。私たちは、会社との信頼関係を基盤とした社員一人ひとりの「成長と活躍」こそが、当社グループの持続的発展を支える原動力であると考えています。

そのため、多彩な能力を存分に引き出し、十分に発揮できる環境づくりを「最大の成長戦略」と位置づけ、推進しています。また、その土台となる社員と会社の確かな信頼関係の構築を重視するとともに、社員エンゲージメントの向上にも継続的に取り組んでいます。

私たちは、社員が会社に対して自発的に「自分はどのように貢献できるか」と考えるようになってほしいのです。だからといって会社への貢献を目的とするのではなく、あくまでも社員一人ひとりが自分の成長ややりがいを求めて主体的に動いた結果、会社の業績向上にもつながる。これが理想です。だから「学びたい」「能力をのばしたい」「新しいことに挑戦したい」という自発的な活動を積極的かつ全力でサポートすると共に、自分自身を成長させるための場として、会社を最大限に活用してほしいと考えています。

さらにこの考えを具現化するために、エンゲージメントサーベイを導入し、社員のエンゲージメントや心理状態などを可視化。社員が前向きに働けているのか、どこに課題があるのか、何を改善すべきかを把握し、組織改善に生かしています。

人を育てることができる「人財」を育てる

人材の育成については、どのようにお考えでしょうか。

まず力を入れているのが、部下・後輩を「教えることができる人財」の育成です。自分自身の業務遂行能力と、部下・後輩の成長を促す指導力は、必ずしも同時に身につくわけではありません。そこで当社では指導力を養うための取り組みを強化しています。

具体的には、新入社員の入社時には、配属先の先輩社員がOJTリーダーとして指導役を担います。このOJTリーダーに対しては、効果的な指導方法を身につけるための研修をまた、管理職にはコーチングをはじめとする指導方法を学ぶ研修を実施しています。さらに管理職は、多くの部下と日々関わる立場であり、そのコミュニケーションの質は組織全体の成果に大きな影響を及ぼします。こうした観点から、当社では管理職を対象に、職場において意見や気持ちを安心して伝えることができる心理的安全性の向上を目的とした、コミュニケーション研修にも重点的に取り組んでいます。

私たちは、社員が会社に対して自発的に「自分はどのように貢献できるか」と考えるようになってほしいのです。だからといって会社への貢献を目的とするのではなく、あくまでも社員一人ひとりが自分の成長ややりがいを求めて主体的に動いた結果、会社の業績向上にもつながる。これが理想です。だから「学びたい」「能力をのばしたい」「新しいことに挑戦したい」という自発的な活動を積極的かつ全力でサポートすると共に、自分自身を成長させるための場として、会社を最大限に活用してほしいと考えています。

さらにこの考えを具現化するために、エンゲージメントサーベイを導入し、社員のエンゲージメントや心理状態などを可視化。社員が前向きに働けているのか、どこに課題があるのか、何を改善すべきかを把握し、組織改善に生かしています。

若手に対して行っている研修について教えてください。

入社から5年目までの間に、「新人研修」「新人フォロー研修」「3年目研修」「5年目研修」を行っています。仕事とは基本的に問題解決の連続ですから、そのための知識やスキルを3年目と5年目で段階的に学んでもらいます。具体的には3年目でまず問題の定義から始めて、問題発見→原因分析→解決策立案→実行→評価と続く一連の流れを身につけてもらえるようにします。その学びを2年間実践した後の5年目研修で、改めて各自の問題解決への取り組み方と成果、課題などを突き詰めて考えてもらうのです。

さらに、2年目と4年目には、社内のキャリアコンサルタントによる「キャリア面談」の機会を設けており、研修での学びが自身のありたい姿やキャリアビジョンに結びつくように支援しています。

また内定者に対しても、入社前に通信教育での学びを実施しています。社会人として求められる知識やノウハウなどを、学生時代に学ぶのは基本的に難しい。その点、JMAMの通信教育にはコミュニケーションの基礎から始まり報連相、さらにはPDCAなど社会人として必要な基本的な学びが網羅的に揃えられています。特に、「NEWビジネス道」※1は、その情報の正確性に厚い信頼を寄せています。インターネットで様々な情報が溢れる現代だからこそ、この揺るぎない正確性は何物にも代えがたく価値があると感じています。こうした信頼があるからこそ、当社では10年以上にもわたり、内定者に継続して勧めています。
※1 『Newビジネス道』とは、JMAM(日本能率協会マネジメントセンター)が提供する、内定者や新入社員向けの通信教育シリーズです。仕事の基本、マナー、心構えを体系的に学び、「心・技・体」のバランスがとれた社会人を目指す教育プログラムです。

そして、ここで得た学びは、そのまま入社後に活用できるので、内定者にとって大きなメリットです。通信教育という学習形態の良さは、内定者一人ひとりが自身のペースで深く思考し、主体的に学ぶ機会を提供できることです。

また、一度学習した後も教材を繰り返し読み返して知識の定着を図れるという大きな利点があります。さらに、成長には「気づき」が欠かせません。温かく、かつ親身なレポートのフィードバックがあることで、内定者は新たな視点や発見を得るとともに、理解が不十分だった点をより深い理解へと繋げていくことができます。その結果、自身の成長を実感し自信を高めるだけでなく、社会人として活躍するために必要な「自己啓発の重要性と効果」を具体的に体感できる点も、大きなメリットであり、本取り組みのねらいでもあります。

こうした質の高い学びの機会を提供することは、内定者の入社へのモチベーションやエンゲージメント向上にも大きく貢献しています。

通信教育「NEWビジネス道」
テキストイメージ

昇格要件であり、
自己啓発の手段でもある通信教育

通信教育を全額補助で導入し、昇格要件だけでなく自己啓発の手段としても位置づけられています。

全額補助としたのは2014年からです。年間単位でのコスト負担はかなりの額となりますが、それは『教育には投資を惜しまない』という会社としてのメッセージでもあります。制度を整えたうえで通信教育を昇格要件としている理由はいくつかありますが、その一つは、昇格後に必要となる知識を、「昇格に挑戦する」という高いモチベーションのもとで学んでほしいという考えからです。また同時に、通信教育のメリットを実感してもらいたいという狙いもあります。昇格するために必要なのだから、とにかく取り組まなければなりません。そしてJMAMの教材で一度学んでみれば、自分の成長を実感できるし達成感も得られるはずです。そうなれば次は自分から何かを学んでみようという意識が自然に育まれていきます。

通信教育の未経験者にとってはそこに到るまで、要するに最初のハードルを超えるのが精神的にも大変なのです。だから昇格要件とすることで、否応なく挑戦してもらう。とにかく一度やってみれば、そのメリットも実感できて次からは楽にトライできているようです。

(図1)全社共通のキャリアパス一覧

通信教育と研修はどのように使い分けられているのでしょうか。

先にもお話しましたが、通信教育は昇格に必要な知識を各自が自分のペースで学ぶツールであり、その学びで身につけた知識を、同僚と交わりながら深める場として集合研修を位置づけています。個人で学べる内容を、わざわざ時間をとって集団で研修する必要はなく、逆に知識を深めるためのディスカッションなど人が集まらないとできない学びは研修で行っています。また昇格についての公平性を担保するために、ビジネスキャリア検定と生産マイスター検定を資格要件としています。(図1参照)

一人でも多くの学びを得るための工夫

通信教育の申込みはJMAMのWebサイト
「マナビトウェブ」をご利用いただいているのですね。

マナビトウェブ※2は、通信教育を提供している私たちにとっての管理ツールとしてはもちろん、何より受講者にとって大きなメリットを与えてくれています。現時点(2025年12月)で12のテーマを設定していますが、いずれもわかりやすく興味を引くようにしています。各テーマの見せ方なども工夫し、ある程度内容を知っている私たちでも「ちょっとのぞいてみたいな」と思うほどです。また、募集期間に全社、部門、管理者向けに行う周知・アナウンスは、JMAM営業担当の方からもツールやアドバイスをもらい発信しています。申込開始、中間時、締切直前、締切当日、延長とタイミングに合わせ内容も変え、リマインドを行うことで、受講喚起に繋がっていています。更に、人事からの一斉メールに一言添える工夫や、上長を巻き込んだ声かけは、学ぶ風土づくりをはじめ、自律的なキャリア形成の一助になっています。
※2 マナビトウェブ(manabi-to web)は、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が提供する、法人向けの通信教育専用の募集・申込管理システムです。フクビ化学工業株式会社様では、トップページでテーマ別にコースが紹介されており、受講希望者が目的の情報にスムーズにたどり着けるよう誘導されています。

人事担当者として、私自身も受講者の目線を忘れないため、毎年必ず通信教育を受講するようにしています。これは、受講自体も目的ではありますが、単に内容を把握するためだけではなく、マナビトウェブでの申し込みから教材の到着、レポート提出、そして修了に至るまでの一連のプロセスを、受講者と同じ立ち位置で体験することに大きな意義があると考えているからです。この実体験は、社員に個人学習の重要性をどう伝えれば効果的か、そして主体的な学びを深めるために何が大切かを、より具体的かつ説得力を持って伝えるための、確かな根拠となっています。さらに、「ここを改善すればもっと良くなる」と実感をもって気づけるため、継続的な改善にも繋がっています。そして何よりも、自分自身が学びたいと思わないものを、社員に勧めることは不誠実であるとも考えています。

通信教育募集サイト「マナビトウェブ」
フクビ化学工業株式会社様オリジナルページ

御社の場合は生産職の方も多くおられますが、その方々へのフォローはどのようにされているのでしょうか。

生産職の社員に対しては、個人用パソコンの支給は一部の担当者に限られています。こうした状況を補うため生産職の方を対象として、QRコードを掲載した通信教育の申込用カードを配っています。この申込用カードはJMAMが作成してくれたものをベースに、当社独自のメッセージや、コース内容の充実化を図るためのアンケート用QRコードなどを追加したものです。これが届くと「申込みの時期が来たんだ」と認識してもらえるようです。

また、生産職に限らず個別にメッセージを送る重要性も強く感じています。たとえば管理職に対しては「管理職の皆さんが積極的に取り組めば、自然と部下の皆さんも学ぼうという気持ちになります」などとひとこと、メッセージを添えるのです。このように、ひと手間を惜しまない工夫は、受講率の向上という確かな成果に繋がっています。期初に受講者前年比10%増の目標をたてましたが、ふたを開けてみると、前年比36%増となり、私たちとしても嬉しい驚きでした。

実際に、Q-DOG導入後は「面接後の評価がまとまりやすくなった」という声が多く、採用判断までのスピードも向上しました。今後、学力や論理的思考力を測る他の能力検査との併用も検討しています。タイプ別に配属を変えたり、逆算して採用計画を立てたりする際に、より多角的なデータがあると良いと感じています。

Q-DOGは性格特性や行動傾向、ストレス耐性を把握するのに非常に優れているので、能力検査と組み合わせることで、それぞれの強みを活かした採用ができると期待しています。

通信教育の申込用カード

「わかるため」の研修から
「できるようになる」研修へ

通信教育には添削機能がありますが、その効果はどのように評価いただいているのでしょうか。

社員全員を対象にしているわけではありませんが、自分自身の経験としては、とにかく指示が具体的でわかりやすかったのが印象的です。先にもお話しましたが、成長には「気づき」が欠かせません。良いところ、悪いところが具体的かつ理由も含めてきめ細かく記載されているので、次に向けてどのように改善していけばよいのかを明確に理解できます。まず通信教育を受講し、その内容を、添削を通して振り返りながら学びを深めていければ、相乗効果が期待できます。

人を育てられる「人財」を育成すると最初にお話いただきましたが、管理職の方に関して通信教育による変化などはありますか。

変化は確実に感じています。たとえば管理職研修では、マネジメントの一環として、「人財」育成の心構えや指導方法を学びます。その際、研修内容を理解して「わかった」で終わるのではなく、学んだ内容を現場で「実践できる」状態になることを目標としています。

そのため、昇格前には通信教育を通じて、管理職に必要な知識を各自が自分のペースで学び、基礎力を身につけています。さらに昇格後は、まず5月頃に2日間の研修を実施し、学んだ内容をアクションプランに落とし込みます。その後、数カ月間をかけて実践してもらいます。9月頃には、それまでの学びや活動を振り返り、新たな知識を提供することで理解をさらに深めていきます。

このように「学ぶ → 実践する → 振り返り学びを深める」という循環をつくることで、成長を確かなものにしています。

入社前の内定段階から管理職になっても、常に学ぶ機会を提供することが、人事としての役割と感じており、それが会社の成長に繋がると考えています。

最後に通信教育に対する今後の要望を教えてください。

動画世代の若手にとっては、やはりeラーニングでの学びのほうがとっつきやすいようです。けれども、文章を読み取る力はビジネスパーソンに必須のスキルです。動画世代であるからこそ、読解力を向上させる取り組みはより一層必要であると考えています。学びを効果的に定着させるためにはアウトプットが不可欠です。その点、「文章を読み、理解し、自ら考えて回答する」という一連のプロセスが求められる通信教育には、大きなメリットがあると感じています。

また動画コンテンツは受講期間中のみ視聴可能ですが、通信教育ならリアルなテキストが残ります。だから何か気になったときに、ちょっとテキストを手にとってみれば、そこからまた学びが広がっていったりします。さらにもう一点大きいのが、「締切り効果」です。締切りという目標があるから“やらなければ”と学ぶ意欲も湧いてくるし、期限内にやりきった成功体験は仕事にも生きてきます。これだけ多くの講座をそろえてもらっているので、これからもぜひ有効活用していきたいと考えています。

※本記事中に一部使用している「人財」は、フクビ化学工業株式会社様が独自に用いられている表記に合わせたものです。

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