導入事例

社員の能力開発や学ぶ風土づくりに
積極的に取り組む企業を取材しました

東急ホテルズ&リゾーツ株式会社

ホテルは人でできている。JMAMのeラーニングライブラリがホテルとしての基盤教育を支えています

2023年4月、東急グループのホテル・リゾート事業を再編して発足した東急ホテルズ&リゾーツは、チェーンブランド「東急ホテルズ」を全国61のホテルで展開。同社は、ホスピタリティの基盤となる、アソシエイツ(東急ホテルズ&リゾーツで働く社員)の成長を支援するため、実務研修、内定者教育、次世代管理職研修などの教育研修プログラムに日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)のeラーニングライブラリ®(以下、eラーニングライブラリ)を導入しています。 ライブラリをどのようにご活用いただいているのか、人財戦略グループ 人財育成担当 次長 小島 恭之様、同 人財育成担当課長 杉野 仁美様、人財育成担当 チーフ 皆川 彩子様にお話を伺いました。

人財戦略グループ 人財育成担当 課長
杉野 仁美様
人財育成担当 チーフ
皆川 彩子様
人財育成担当 次長
小島 恭之様
東急ホテルズ&リゾーツ株式会社
会社名
東急ホテルズ&リゾーツ株式会社
URL
https://www.tokyuhotels-recruit.com/newgraduate/about/business/
プロフィール
設立 2022年11月1日
本社所在地 東京都渋谷区道玄坂1-10-7 五島育英会ビル3階
事業分野 ホテル・レストラン・会員制リゾートの運営

「なりたい」姿を⽬指し、「やりたい」ことに挑戦し、「できる」ことから始める

東急ホテルズ&リゾーツ株式会社 採用サイトより

──御社のパーパス、人財育成方針を教えてください。

弊社は、2023年4月、東急グループのホテルブランドとしての価値を高めるため、お客さまに直接サービスを提供するオペレーションに特化した形で会社再編を実施。社名を東急ホテルズ&リゾーツに変更し、「ひととまちと、こころ満たされる時間(とき)を創る」を新たなパーパスとして策定しました。

このパーパスを実現するうえで必要な人財像として、人財育成ビジョン「『なりたい』姿を⽬指し、『やりたい』ことに挑戦し、『できる』ことから始める、⾃ら考動するアソシエイツに育成されている」を掲げています。

“自ら考動する”人でなければ感動を与えることはできない

財育成担当 次長 小島 恭之様

──なぜ「⾃ら考動する」、自分で考えて動く、ということが大切なのでしょうか?

ホテルは人でできています。ホテルには客室、フロント、コンシェルジュ、レストランサービス、さらにはファイナンスや施設管理といった裏方まで様々な仕事があり、多様な人財によって支えられています。

昨今ではホテル業界でも自動化が進んでいますが、やはり人でなければできないこと、人でなければ感動を与えられない部分があり、そこに付加価値が生まれ、お客さまの満足度の向上につながっていきます。

たとえば、自動チェックインが導入されると、これまでチェックイン業務を行っていたスタッフは以前よりも長くお客さまに接することができ、その時間をさらにお客さまの満足度を高めることに使うことができます。しかし、一人ひとりが「どうすればお客さまに喜んでいただけるのか」を考え、自発的に行動を起こすことができなければ、お客さまに感動を与えることはできません。だからこそ、“自ら考動する”人財が求められている、というわけです。

自分らしいキャリアを歩めるよう、多様なキャリアの選択肢を用意

──「自ら考動する」人づくりにおいて大切になさっていることは何ですか?

人財ビジョンに「『なりたい』姿を⽬指し、『やりたい』ことに挑戦し、『できる』ことから始める」とあるように、「できる」「やりたい」「なりたい」を自分で選んでもらうことを大切にしています。1年に1度、「できる」こと、「やりたい」こと、「なりたい」姿をキャリアプランシートに書いてもらい、現状はどうか、将来的にどんな仕事をしていきたいか、といったことを考え、どうすれば実現できるかを上長や人事担当者と面談しています。

もちろん、10年後の姿を明確に持っている人もいれば、一歩一歩進みながら考える人もいます。以前はシェフやソムリエなどのエキスパート職を目指したいと思っていたけれども、途中からマネジャー職に進みたい、となる人もいます。各自の価値観や生活環境の変化に対応し、長く働き続けていけるよう、複線型のキャリアを選べるようになっています。

東急ホテルズ&リゾーツ株式会社 採用サイトより

──教育研修については、多様なキャリアを選択できるよう、公募で申し込める研修プログラムを多く用意なさっているとお聞きしました。

はい。昇格の際に受講する階層別研修や必須となる研修はもちろん行っていますが、それらとは別に、各自が希望するキャリアを歩めるよう、自ら選んで参加できる様々な研修や教育プログラムを多数用意しています。

たとえば、公募の若手向けキャリアアップ研修であるNext LeadersFactoryでは、視野を広く、視点を高く持ってもらえるよう、若い柔軟な発想で未来のホテル事業をどうしていくのかを考えてもらったりするような講義を行っています。

また、次世代管理職育成研修も対象資格者が自発的に参加を申し込む、公募研修となっているのですが、非常に人気があります。約4カ月かけてマーケティングや労務管理、財務など、経営、マネジメント全般について学ぶもので、20~30名ほどの定員に2倍以上の申し込みがあることもあります。

東急ホテルズ&リゾーツ株式会社 採用サイトより

eラーニングを活用することで、地方の職場からも参加しやすい研修を実現

──次世代管理職育成研修にはeラーニングライブラリをご活用いただいています。どのような研修なのか詳しく教えていただけますか。

初日にグループワークの課題を与えられ、4カ月かけて様々なインプットを行い、最終日の成果発表会でアウトプットしてもらうようなプログラムですが、インプットの部分は労務管理、SDGsから部下とのコミュニケーション、といったところまで、eラーニングライブラリを活用しています。

人財戦略グループ 人財育成担当 課長 杉野 仁美様

弊社は職場が全国61か所にあるため、何度も集合研修を行うことは難しいのですが、eラーニングライブラリを活用することで、地方の職場からも参加しやすい研修となっています。

その分、リアルで集まる際は、グループワークを中心とした研修を行い、普段一緒に仕事をすることのない他地域のホテルの人たちと、横の繋がりをつくってもらうようにしています。みなさん自ら希望して参加しているためか、やる気に満ちあふれています。先日、最終成果発表会を見学したのですが、ディスカッションでも次々と意見が出ていました。

ホテルとしての基盤教育にeラーニングライブラリは必要不可欠

──全社員向けの実務研修にeラーニングライブラリをご活用いただいているのはなぜですか?

一人ひとりが自分のなりたい姿を目指し、やりたいことに挑戦し、自分らしいキャリアを歩んでほしいと願う一方で、ホテルで働く人財育成の基盤として、必要な知識やスキルはしっかりと学んで身につけてほしいとも考えています。そうした基盤教育に関しては、地道に確実にやっていく必要があり、それには、ただ「楽しく学べる」というのではなく、「しっかりと学べる」教材が欠かせません。

その点、JMAMのeラーニングライブラリは学習的要素が高く、教材としての信頼性も高いので、全社員向けの教育教材として採用していています。特にコンプライアンスや労務管理など、確実に身につけてほしい知識を学ぶうえでは、なくてはならない存在です。受講の管理もできるので、管理職対象の必修研修などにも活用しています。

JMAMの教材は、学習効果が高いので、自己研鑽目的でも「きちんと勉強しよう」と思っている人ほど、JMAMのeラーニングや通信教育を選ぶ傾向にあるように思います。

──eラーニングライブラリの使い勝手はいかがですか?

eラーニングライブラリを利用していて、すごくありがたいと思っているところがあります。それは、学習教材として綿密につくりこまれているところです。

人財育成担当 チーフ 皆川 彩子様

単に動画を視聴するだけのものと違って、チャプター毎に設問が出題されますので、一方通行になりません。問題も毎回同じではなく、きちんと理解していないと答えられないようになっていて、しっかりと学べるような工夫が凝らされている、と感じます。

また、ホテルの現場では、まとまった時間が取りにくいので、チャプターが細かく分かれていて、途中で止められるのもありがたいです。操作もいたってシンプルで、使い方についての問い合わせなどもほとんどありません。

受講履歴も確認できるので、決してサボれませんし(笑)、オンライン教材であっても研修としてしっかり完結でき、非常に助かっています。

また、自己研鑽目的では他社のeラーニングも導入しているのですが、当社ではJMAMを選ぶ人が多いようです。一方的に見るだけの受講ではなく、しっかりと学ぶ仕組みがあることが社員に受け入れられている理由なのかなとも思っています。

今後のテーマは「よりグローバルに」。英語だけでなく、ダイバーシティ、異文化理解が重要に

──内定者向けにもeラーニングライブラリをご利用いただいていますが、どのようにご活用いただいているのでしょうか?内定者に関しては、しっかりと知識をインプットしてほしい、というよりも、内定期間中に会社とつながっていることを実感してもらえるよう、コミュニケーションを主な目的として導入しています。

やはり入社してみなければ、なかなか仕事についてイメージすることはできないものですし、知識やスキルも身につかないと思っています。ですので、まずは「来年から社会人になって、ホテルで働くのだな」と意識してもらえるよう、ホテルの運営会社で働くことを意識できるような教材、学生でも興味を持って取り組んでもらえそうなコースを選ぶようにしています。学生から社会人への切り替え、マインドセットを変えるきっかけにしてもらえたら嬉しいですね。

──人財育成における課題やこれからの方向性について教えてください。

教育研修プログラムも、リアルの研修、オンライン研修、そしてeラーニングをはじめとした自己研鑽学習、とかなり拡充してきたのですが、社内の認知がまだ低いのが悩みです。弊社の場合、現場がメインということもあり、全員がいつもパソコンの前にいてパソコンを見ている、というわけではないので、イントラネットでアナウンスしても、周知できないところがあり、その点はまだまだ改善の余地があると考えています。

今後のテーマとしては「よりグローバルに」ですね。インバウンドで海外のお客さまが多くいらしているのはもちろんですが、今は外国籍の従業員も増えています。単に英語能力を高めるだけではなく、ダイバーシティ、あるいは背景を理解する異文化理解は今後ますます重要になっていくと考えており、その部分の教育研修にもさらに力を入れていきたいと思っています。

東急ホテルズ&リゾーツ株式会社様、
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

※取材 2025年6月

本事例でご紹介しているJMAM eラーニングライブラリ®について
https://www.jmam.co.jp/hrm/service/dir/el-lib/

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