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    コロナ禍の新人教育における最大の課題は「人間関係構築」
お知らせ

ニューノーマル時代の新人社員教育に関する
緊急アンケート調査
コロナ禍の新人教育における最大の課題は「人間関係構築」

ニュースリリース

オンライン研修の併用や実施期間の長期化といった傾向も明らかに

 株式会社日本能率協会マネジメントセンター(代表取締役社長:張士洛、東京都中央区、以下JMAM[ジェイマム])は、新型コロナウイルスの影響で人材教育のあり方が急速に変化している昨今の状況を踏まえ、企業の人事担当者を対象に「ニューノーマル時代の新入社員教育」に関するアンケート調査を実施しました。このたび、調査結果内容を一部抜粋してお知らせします。 

調査結果

●コロナ禍により、新入社員教育の課題感が大きく変化。従来の新入社員教育では「学生から社会人への移行」「基本のマナー・スキル習得」などが主だったが、リモートワーク環境になったことで「社内の人間関係構築(73%)」「成長実感の持たせ方(43%)」などが課題の主流に
●2021年の新入社員研修は85%の企業が対面での研修を検討中も、45%が「オンライン研修」、約38%が「Eラーニング」の導入を予定しており、複数の媒体を用いたハイブリッド型の実施が増える見込み ●従来の新入社員研修は「4月の短期集中型」が主流だったが、2021年の新入社員研修は新型コロナウイルスのリスク回避や学習効果の観点から、約半数が「長期間での定期的な実施型」を計画中

総括

株式会社日本能率協会マネジメントセンター
堀尾志保(組織・人材開発事業本部 研修開発部 部長 / 日本大学商学部非常勤講師)

 今回の調査結果では、コロナ禍の影響によるリモートワークの拡大により、新入社員教育のあり方や重要課題が大きく変わっていることが分かります。ニューノーマル時代の新入社員教育を考えるうえでは、以下の3点がポイントとなりそうです。

1.リモートワークで希薄になってしまいがちな人間関係をどのように構築するか。また本人の成長実感をどのようにケアしていくか
2.対面研修とデジタル媒体を併用した最適なハイブリッド教育の形をいかに構築していくか
3.長期間での定期的な教育を、どのようにデザインしていくか

人間関係の希薄化は、企業の理念や文化の理解不足、ひいては組織への帰属意識の低下にもつながりうるため、例年以上にフォローや対策が求められる状況にあるといえるでしょう。

考察

株式会社日本能率協会マネジメントセンター 斎木輝之(カスタマーリレーション部 部長)

 別におこなった若手調査において、2020年の新人研修のオンライン化は69%、4・5月の個人学習教材(eラーニング等)の提供は76.4%でした。特に個人学習教材の提供は2年目社員と比較して30%以上高い数値となっており、従来の新人研修とは異なる対策を講じたことがわかります。一方で、Webコミュニケーションツールなどを有効活用しながら長期間の研修をおこなうことで、新入社員の習得度や協働力を高めた企業も多数あります。2020年の新人研修を一過性のものと捉えず、これからの働き方を見据えた新人育成計画を再考することが企業側に求められているといえます。

【調査概要】
 調査方法: インターネット調査
 調査地域: 全国
 有効回答: 企業117社の人事担当者
 調査期間: 2020年8月6日~8月18日

調査結果(一部抜粋)

■例年に比べ、コロナ禍では新入社員教育への課題意識が変化

 新入社員教育の内容面での主要課題は、例年は「学生から社会人への移行」「基本のマナー・スキル習得」でしたが、コロナ禍の新入社員教育においては、「新入社員の同期間や先輩、上司など会社の人との関係構築」への課題意識をもつ企業が約73%という結果となりました。また、「成長実感の持たせ方」についても約44%が課題意識をもっており、リモートワークによる働き方の変化から、新入社員の育成上、例年とは異なる課題意識が生まれていることがわかります。

 出社が基本のコロナ前であれば物理的に人が社内に揃っているため、先輩、同期、近隣部署メンバーなどとの関係も構築しやすく、相談・情報交換の機会は比較的得やすい状況でした。ただリモートワーク環境ではなかなかそうした機会がなく、また間近で仕事ぶりをみて学ぶことも難しいため、タテ・ヨコ・ナナメそれぞれのネットワーク構築がしづらくなっているようです。

■対面研修が依然主流も、デジタル媒体の併用を検討

 2021年度以降の新入社員研修の実施方法については、「対面研修」が約86%と依然主流となりましたが、オンライン研修、Eラーニング、動画コンテンツなどのデジタル媒体の利用を想定している企業も少なくなく、対面研修とデジタル媒体を用いたハイブリッド型の新入社員研修を模索中の企業が多いことがみてとれます。
 なお、オンライン研修を実施する場合の使用媒体は約72%がZOOM、約36%がMicrosoft Teamsと、圧倒的に利用が多い結果となりました。

■従来型の「4月短期集中での実施」は6割に留まり「長期間での実施」が4割に

 2021年度以降の新入社員研修の実施時期、実施期間について尋ねたところ、従来型の「4月短期集中型」は6割に留まった一方、「長期間での定期的実施型」が約4割となり、コロナのリスク対応、学習効果の観点から、長期間で定期的な実施型の研修を検討している企業が拡大していることがうかがえる結果となりました。

参考情報

ニューノーマル時代に対応した、新入社員教育パッケージ

 JMAMでは「ニューノーマル時代の新入社員教育」と題して、2021年入社の新入社員に向けた新たな新入社員研修をリリースします。2020年度は新入社員の入社とほぼ同時期に緊急事態宣言が発令され、前例がない中でJMAMではさまざまな実験的取り組みを重ねて参りました。

 調査結果などから得られた成長実感や人間関係構築といった課題も踏まえ、これらの実験的取り組みの中から得られた気づきを体系化し、オンラインと対面の融合、長期間にわたる定期的実施型を実現するパッケージをお届けします。STEP1 働くことへの適応、STEP2 自社への適応、STEP3 新たな価値創出に向けた多様な連携への適応の3ステップに分け、基本のマナー・スキルの習得から、昨今、企業からの期待が高い創造性・革新性の育成まで、段階的に無理なく学習できる構成となり、各社様のニーズに合わせて必要なパーツを自由に組合せが可能な構成となっています。

JMAMハイブリッド・ラーニングとは

 JMAMでは、「アナログとデジタル」、「個人学習と集合学習」の全領域において商品・サービスを有しています。『JMAMハイブリッド・ラーニング』は、これまで培ってきたこれら商品・サービスの機能を効果的に融合させた新たな学びのカタチです。
 各学習手法(通信教育、書籍、e-Learning、アセスメント、集合研修、オンライン研修など)が持つ特長を自由に組み合わせることが可能なため、「場所」と「時間」の制約から解放された学習環境を提供できます。また、各社の人材育成課題に合わせたプログラムを設計でき、長期間でも継続的なフォローにより学習効果を高めるサービスの提供が可能となります。

本件に関するお問合せ先

【報道関係 お問合せ先】
株式会社日本能率協会マネジメントセンター 広報担当
E-mail: PR@jmam.co.jp