調査・アンケート

イマドキ若手社員の意識調査2018

子の心親知らず? 世代ギャップ顕著に
新入社員「業務負荷や労働時間が増しても挑戦したい」約60%
一方、上司・先輩「新人の成長より残業時間削減」約60%

 株式会社日本能率協会マネジメントセンター(代表取締役社長:張士洛、東京都中央区、以下JMAM[ジェ イマム])は、2017~2018年に入社した新入社員391名、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員516名に 対し、新入社員の働き方と指導者の接し方に関するアンケート調査を実施しました。このたび、調査結 果内容を一部抜粋してお知らせします。

第4次産業革命と人生100年時代の到来に加え、働き方改革関連法案の可決・成立により、働き方や学び 方の変化が加速しています。企業では個人が活躍し続けられるような人材育成支援が求められ、働き方や 学び方の変化が一層求められる20代の若手社員への適切な支援が必要です。しかし、いまの若手社員は幼 少時からインターネットに親しみ、不況やグローバル化による格差社会の経験から、バブル世代や就職氷 河期世代とは異なる労働価値観を持っています。企業は若手社員をどのように育成していけば良いか、ヒ ントを探るため今回の調査を実施しました。

調査概要

「失敗から得る学びは重要」でも失敗恐れる新入社員

・仕事の失敗から学ぶことの重要性はバブル期世代※、氷河期世代※、新入社員とも70%以上が認識。
・一方、新入社員は仕事で失敗したくないという割合が82.9%であり、バブル期世代や氷河期入社世 代よりも高い傾向。

※設問により、上司・先輩社員の中で、1988~1992年入社を「バブル期入社」(n=63)、1999~2003年入社を「氷河期入社」(n=67)として表示

新人の成長よりも、残業削減を重視する上司・先輩たち

・新入社員の60.6%が、仕事を通した自身の成長について「一時的に業務の負荷や労働時間が増えて も(チャレンジングな仕事に)挑戦したい」と回答。
・上司・先輩社員の58.5%が、新人の成長につながる仕事であっても残業をしないことを優先して、 新入社員の業務を減らしていると回答。

調査概要

調査方法: インターネット調査
調査地域: 全国
有効回答: 2017~2018年に入社した新入社員391名、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員516名
調査期間: 2018年6月

調査結果(一部抜粋)

新入社員、上司・先輩社員へのアンケート(n=907、新入社員=391、上司・先輩社員=516) ※設問により、上司・先輩社員の中で、1988~1992年入社を「バブル期入社」(n=63)、1999~2003 年入社を「氷河期入社」(n=67)として表示

仕事で失敗から学ぶことについての大切さは、各世代とも70%以上と意識が高いことが分かりました。 しかし、新入社員では失敗したくないという割合が82.9%であり、バブル期入社世代と氷河期入社世代よ りも高い結果となりました。新入社員は、仕事で失敗を恐れないことの大切さは認識しつつも、心のハー ドルが高い様子がうかがえます。

新入社員に、働き方、成長意欲、自身の働き方、上司・先輩社員からの指導スタイルに対する意識を尋 ねたところ、全体的に二極化する傾向が明らかになりました。第4次産業革命を迎え人生100年時代が到来 するいま、新入社員の中でも仕事に対する意識は個人ごとに異なっています。企業は、多様化する個人の 労働意識に見合った人材育成戦略、職場環境、対人コミュニケーションが求められているのです。

自分自身が仕事で成長することに対して、新入社員の60.6%が「一時的に業務の負荷や労働時間が増え ても挑戦したい」と回答しました。一時的な負荷がかかっても自身の成長につながるならば、挑戦したい という成長意欲を持つ新入社員の割合が高いことがうかがえます。

一方、先輩・上司社員の58.5%と6割近くが、新人の成長につながる仕事であっても残業をしないこと を優先して、新入社員の業務を減らしていると回答しました。新入社員の成長機会よりも、残業時間を減 少させることを優先させている実態がうかがえます。新入社員の成長のために、業務時間をいかに有効的 に使うかが課題となっているようです。

総括

調査結果から、新入社員は仕事での失敗から得られる学びの重要性を認識しつつも、失敗を恐れている傾 向が明らかになりました。加えて、そのような傾向はありつつも、職場環境や働き方に対する新入社員の意 識は多様化している結果となりました。新入社員が行動を阻む心の壁を乗り越え、一人ひとりの価値観に 沿って成長していくためには、以下3つのポイントが重要です。

1.育つ環境で経験を積む
失敗を恐れる若手社員が一歩踏み出すことを支援するため、経験(研修含む)から学ぶ姿勢・習慣づくり
2.振り返る「機会」を増やす
経験したことを振り返るための場(ミーティングなど)を設定
3.学びを「言語化」「可視化」する
経験から得た学びを言語化、可視化して上司・先輩と共有することで、より個人に合った指導が可能に
今後もJMAMでは若手人材の育成をはじめ、企業の人材育成を総合的に支援してまいります。

本件に関するお問合せ先

【報道関係 お問合せ先】
株式会社日本能率協会マネジメントセンター 広報担当
E-mail: PR@jmam.co.jp

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