御社の教育体系とライブラリの位置づけについて教えてください。

髙橋氏セガサミーグループの教育体系は、グループ全体を対象とした教育と、各社ごとの教育に大別されます。eラーニングによる学びは、グループ全体の教育の中に位置づけられていて、正社員、契約社員及び内定者の約6,350名が受講対象となっています（2020年９月現在）。

2014年にライブラリを導入し、 その後も継続している理由は？

髙橋氏2014年以前は教育に対する投資を特定層に集中していたのですが、それだけでは効果が限定的であると感じ、全従業員のボトムアップを図ることにしました。加えて、全グループ社員が理解し実践すべきコンプライアンスやCSRなどを一律で啓蒙することの重要性が増してきたことがライブラリを導入し、継続している理由です。重要なテーマに対して内製カリキュラムを作成したり、個別のソリューションを探すよりも、ライブラリを導入すればすべて解決すると考えました。

JMAMのライブラリを選んでいただいた理由を教えてください。

髙橋氏まず、コース数が非常に多かったことです。その範囲も、マネジメント、ビジネススキル、法改正に対応した知識を得るものなど、幅広く網羅されていて好印象でした。また、受講状況の把握ができて、リマインドもしやすいこと、それからコスト面でも優れていると感じました。

今年はライブラリを新入社員研修でも活用されたそうですね。

髙橋氏2020年の3月時点では、この先どれだけコロナウィルスが拡大するのか分からない状況で、集合研修については見送らざるを得ないものもありました。その状況で、我々が実現できなかった研修を補完するピースとして、ライブラリが機能してくれました。

山崎氏具体的には、全グループの新入社員必修としてビジネスマナー系の８コースを指定し、自宅で受講してもらいました。そして、それらの知識を既に理解しているという前提で、オンラインの研修を実施しました。

マナー研修以外でも、ライブラリとオンラインのハイブリッド 研修を実施されたそうですね。

山崎氏例えばエンタテインメントコンテンツ事業に携わるセガグループには、アニメーションの制作会社もあれば、ゲームセンターの運営をしている会社もあります。そこで、各社の新入社員をグループに分けし、「セガ・グループの未来の事業を考える」というテーマで、対面でプレゼンテーションをするという目玉企画がありました。しかし、それもコロナ禍によって実施が難しくなったのです。そこで、セガ・グループの新入社員のみ、必修としてロジカルシンキングやファシリテーション、プレゼンテーションなどのコースを受講してもらいました。企画や発表の基本的な知識をライブラリで身につけてもらい、各チームがZOOMでディスカッションし、プレゼンテーションすることができました。

髙橋氏新入社員は、非常事態宣言下で会社に行けないことに不安を感じていたようですが、「ライブラリを通して学びの場を作ってもらえてよかった」という感想を持っている人が多いようです。

今後の御社の教育の中で、ライブラリはどのような役目を果たし ていくのでしょうか。

髙橋氏まず、グループ全従業員への普遍的なカリキュラムとしてライブラリを活用していきたいと考えています。階層別教育においても、若手リーダー層、管理職候補層の昇格要件にライブラリの必須コースを受講することを既に盛り込んでいます。新入社員研修においては、今年の「事前にライブラリで知識を習得」、その後「オンライン研修で実践」という、良い成功事例ができたと思っています。来年以降、集合研修が実施できるのかどうかまだ分かりませんが、人が集まれる状況になったとしても、より高い効果を求めて、ライブラリ、オンライン、集合研修のハイブリッドは検討していきたいと考えています。

ありがとうございました。

(取材日：2020年9月28日)