導入事例

セントラル硝子株式会社

事例詳細

テーマ 強い管理者の育成 / CSR・コンプライアンス / 学習する風土づくり
対象 管理者

セントラル硝子株式会社

“ものづくりの基本は人を育てること”という理念のもと、社員の能力・個性を伸ばすための支援策を打ち出しているセントラル硝子株式会社。2010 年春から『eラーニングライブラリ®』を取り入れ、管理者の基盤となる知識、スキルの習得をめざしています。 今回は、キャリア・クリエーション・センターの川野岳靖氏と福本幸代氏に、人材育成の方針と『eラーニングライブラリ®』の活用方法についてお話を伺いました。

次代で活躍する人材を育てる教育体系

貴社の人材育成の方針と教育制度をお聞かせください。

川野氏: まずはキャリア開発教育です。これは、マネジメント系教育、新任役職者教育、業務能力開発教育などで構成され、ロジカルシンキングなどの基礎的なマネジメント系スキルから、語学など個人の能力を高めるプログラムなどまで含まれています。将来の幹部候補育成として、入社2年目から基礎マネジメント研修が始まり、その後は初級・上級・特別の階層別でプログラムが受けられるようになっています。また、係長職、管理者を対象にしたプログラムも用意しています。

 次はものづくり教育です。一般に、団塊世代の大量退職が2012 年まで続くと予測されている中、当社では高度の熟練技能を基盤とするものづくり現場での質の維持・向上をはかるために設けています。

 その他、研究開発を事業へ結びつけるためのMOT や、経営に関する体系的な知識を身に付けるMBA 留学制度も継続して実施しています。

『eラーニングライブラリ®』を取り入れたきっかけは?

川野氏:企業のコンプライアンスに関する社会的意識の高まりから、当社でも企業倫理や内部統制、ダイバーシティなど基盤となる教育の場を、集合研修や講演会などで提供してきました。そういった基盤教育を、全社に浸透させていきたいという思いから、誰でも受講できる『eラーニングライブラリ®』を導入することになったのです。

 導入に際しては、基礎的な知識を多くの社員に提供できることと、CSR・コンプライアンス、人事評価、労務管理といったマネジメントライブラリが充実していたこと、技能・技術系部門のコンテンツに関して工場に配置されている教育部隊から評価が高かったことが決め手となりました。

目安となる学習スケジュールを告知

実際に利用されているコースと、受講の対象者を教えてください。

福本氏:もともと全社員を対象に導入を考えていたのですが、職場におけるネット環境を考慮し、まずは全管理者層、数百名が受講をスタートしました。

 80 コースあるライブラリの中から「CSR・コンプライアンス」の3コース、「目標管理・人事評価」の3コース、「ビジネススキル(財務・会計)」の1 コースのあわせて7コースを必修コース(※下記参照)、それ以外は自己啓発とし、自由に受講してもらうようにしています。

受講を促すために工夫されたことはありますか?

福本氏:ライブラリを一度に受けようとすると受講者のプレッシャーになってしまうため、受講する分野について四半期を目安に振り分け、そのスケジュールを社内イントラネットの掲示版でアナウンスしました。

今回の例でいうと、「CSR・コンプライアンス」を4 ~ 6 月、「目標管理・人事評価」を7 ~9月、「ビジネススキル」を10 ~ 12 月に設定しました。このスケジュール自体に強制力はありません。あくまで1年間で必修コースを全て受講できるように計画する際の参考にしてもらっています。

 また、『eラーニングライブラリ®』の管理機能を使うと、各自の進捗状況も確認できますので、こちらで把握している情報を担当所属長に提供し、組織的な管理や人材の育成がしやすい体制作りを考えています。

受講者からの反応はありますか?

福本氏:受講者からは「基礎知識の習得に役立っている」「既に身に付けた知識の確認、復習に使っている」という声が集まっています。導入してから日が浅いものの、必修コース以外のコースの受講者も増えており、自己啓発にも積極的に取り組んでいる様子です。

『eラーニングライブラリ®』を活用し研修をその場限りにさせない

『eラーニングライブラリ®』を現場で活用するために考えていることは?

川野氏:現場ではこの秋から、技術・技能系『eラーニングライブラリ®』を階層別に導入することを検討しています。具体的には、数日間の集合研修が行われる際に『eラーニングライブラリ®』を使った説明を加え、技術・知識の補完をする、または研修が終わった後の課題として、各自に受講してもらうなどの方法を考えています。その場の研修だけでなく、予習・復習を『eラーニングライブラリ®』で補っていくという活用イメージです。

 ライブラリの数が充実している反面、一つひとつのコンテンツが長めのものもあるので、受講者の負担がかからないような形で取り入れていくことが活用のポイントではないでしょうか。

国際競争に打ち勝つために社員一人ひとりの意識を高める

今後の人材育成における課題をお聞かせください。

川野氏:現場のものづくり教育の強化と平行して、グローバル化に対応した人材育成を行うことがこれからの課題です。国内外にグローバル化の波が押し寄せている今、自分の殻を破るという意識と、どんな場所でも発揮できるリーダーシップを、全社員に身につけてほしいと考えています。

 私たちも現場のニーズを拾いながら、グループが一丸となって個々の力を伸ばせるよう努力していきたいと思います。

ありがとうございました

プロフィール


※ 1 Low-Emissivity =低放射を意味し、可視光線を透過しやすく、赤外線の反射率を高めて熱を通しにくくする性能を有する。

会社名 セントラル硝子株式会社
URL http://www.cgco.co.jp/
主要事業 1936 年創立。建築・住宅用ガラスから自動車用ガラス、情報・電子産業用のファインガラス分野へ事業を展開。化成品事業でも、有機工業製品、医農薬原薬・中間体、半導体・液晶関連製 品を主とするファインケミカルなど、高機能、高付加価値分野製品も取り扱う。従業員は約1,800 名。(2010年7月1日現在)

掲載日 2010/07/01
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

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