導入事例

大同生命保険株式会社

事例詳細

テーマ 強い管理者の育成
対象 リーダー・監督者 / 中堅社員 / 管理者

大同生命保険株式会社

中小企業向け定期保険を中心に取り扱い、事業を展開する大同生命保険株式会社。「自ら考え、自律的に行動し、挑戦し続ける人材」の育成をめざし、2009 年度に人事研修を体系化。翌年には『eラーニングライブラリ®』を導入し、年々改善を重ねながら、育成を推し進めています。

今回は、人事総務部の神原光二氏、近藤道子氏、高山かなえ氏に、『eラーニングライブラリ®』の活用方法についてお話を伺いました。

挑戦する人材を育てる4本柱の教育体系

貴社が求める人材像と、育成方針についてお聞かせください。

神原氏:グループ会社の経営理念は、「挑戦と発見による価値の創造を通じて、人と社会に貢献するグループを目指します」というもの。これを実現するための人材育成基本方針が、「自ら考え、自律的に行動し、挑戦し続ける人材の育成」です。

近藤氏:もともと当社には挑戦するDNA が受け継がれてきたのですが、昨今の景気低迷の影響や、内部統制を重視する中で、どちらかというと安定志向が強くなってきていました。そこで、当社が持つチャレンジ精神旺盛なDNA を喚起しようと、挑戦する人材の育成に注力しています。

教育体系はどのようなものですか。

近藤氏:2010 年度までは『層別研修(必修研修)』、『自己開発(任意研修)』、『部門育成』の3本柱でしたが、今年度からは『キャリア形成支援』を新設し、4本柱で展開しています。

 挑戦する人材になるには、まず自分のキャリアビジョンを描き、チャレンジしようとする“意思”を確立することが重要だと考えているためです。

 このそれぞれの柱で、集合研修、通信教育講座やe ラーニング講座、職場での研修などの手法を使い分けています。『自己開発』の柱では、自己開発支援として通信教育講座とe ラーニング講座を提供しています。受講は任意ですが、単に講座名を案内するのではなく、個人の階層や目標達成に適した講座を選べるように、その講座から何が学べるかを明示しています。

『eラーニングライブラリ®』で集合研修の事前学習が充実

『eラーニングライブラリ®』は どのように活用されていますか。

近藤氏:『キャリア形成支援』において、集合研修と連動させて活用しています。入社4年目、30 歳、40 歳というキャリア形成のターニングポイントに沿って研修を行うのですが、そのうち『総合職キャリア・チャレンジ研修(30 歳対象)』と、『総合職キャリア・バリューアップ研修(40 歳対象)』で2010 年度に初めて『eラーニングライブラリ®』を導入しました。翌年には『層別研修』の新任本社課長および新任係長を対象とした集合研修にも活用を拡げました。たとえば係長への昇進時には、プレイヤーからマネジャーへ、被評価者から評価者へと大きな変化があり、マネジメントスキルの習得や意識の醸成が必要です。『eラーニングライブラリ®』の内容がその目的とマッチしていたことが導入の決め手になりました。

 どちらも研修教育体系に『eラーニングライブラリ®』を組み込み、年間計画に沿って運用しています。

研修と連動させる方法を教えてください。

近藤氏:先述の集合研修は、事前学習→集合研修→受講後(職場)研修という構成で実施しています。e ラーニング講座を活用するのは事前学習。研修テーマに関する知識を学んでおいてもらい、研修当日はそれをベースに議論します。後日、学習内容をレポートにまとめ、職場で上司に対してプレゼンテーションを行います。学びを単なる“知識”に終わらせず、アウトプットすることによって“現場で使える知恵”に変えるための取り組みです。

神原氏:従来の集合研修だと、研修当日に初めて何をするか知ることになりますが、事前学習をすれば、研修への導入をスムーズにすることができます。

 また、研修と実務は結び付かないと思われがちですが、研修後に職場で報告することで、上司にも研修の内容や意義を知ってもらえます。

上司を巻き込んで受講を進める

受講案内や運営などはどのようにされていますか。

近藤氏:研修受講者に対しては、研修当日の約1 ヵ月前に案内をします。受講必修と指定した科目は研修までに修了してもらい、その他の推奨科目は1年間いつでも受講可能と伝えています。

高山氏:受講者にはメールで案内するのですが、その際、受講の詳しい手順を記した既存の受講要領に、必修科目や推奨科目の案内など、当社独自のコメントを付け加えて送付しています。

近藤氏:この案内は、受講者本人とその上司にも送ります。そうすることで上司に、自分の部下がどれだけ時間を割いて、何を学んでいるかを認識してもらえるようになりました。

受講者からの反応は?

近藤氏:研修前に知識を得られて、学びが深まるという声が寄せられています。内容も、アニメーションや図が多くわかりやすいと好評です。動画をただ見るだけではなく、文字を入力する場面もあり、手を動かして学習する仕組みも効果的だと感じています。

運営側としてはいかがですか。

神原氏:必要な教育内容を自分で選び受講できるシステムは、会社からのお仕着せで学ぶのと違い、受講者の意思を感じられますね。当社では営業担当と事務担当で繁忙期が違いますので、業務状況に応じて年間いつでも受講できるのも便利だと思います。

組織と個人、研修と現場を結び全社で育成する意識を高める

今後の育成上の課題について お聞かせください。

神原氏:社員が自ら、「将来こんな仕事をしたい」「この部署で働きたい」といったキャリアビジョンを描き、学び・挑戦できるように支援することが課題です。何のために学習するのかという目的を打ち出して、チャレンジ精神を養っていきたいですね。

近藤氏:社員が挑戦意欲をもって学びたいと思った時に学べる環境を整え、成長機会を拡充したいです。ただ研修体系だけを整えてもダメで、成長には上司や先輩のもと、職場で業務経験を重ねることが欠かせません。今後は、上司がより積極的に部下育成に関われるよう促し、全社で育てる意識を醸成したいと考えています。合言葉は“一歩前に”です。

ありがとうございました。

プロフィール


会社名 大同生命保険株式会社
URL http://www.daido-life.co.jp/
主要事業 1947 年設立。T&D ホールディングス傘下の生命保険会社として、生命保険業を展開。中小企業向け保険に定評がある。内務職員数3,520 名、営業職員数3,954 名(2011年3月末現在)

掲載日 2011/07/21
掲載内容やご登場いただく方の役職は取材当時のものです。

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