人事・現場・新入社員が三位一体となって『森永人』を育成~森永製菓株式会社

森永製菓株式会社

「入社後の3年間が、その後の仕事人生を決定する」。その重要な時期に、上司や先輩を巻き込みながら全社的に新入社員教育に取り組んでいるのが森永製菓株式会社です。今回、同社の友澤良夫氏に、教育体系や通信教育の活用法についてお話を伺いました。

 

●Company profile●

「食」を通して、価値と感動を届ける森永製菓株式会社。1899年の創業以来、日本の菓子産業のパイオニアとして礎を築いてきた。“おいしく、たのしく、すこやかに”というビジョンの実現に向け、品質へのこだわりはもちろん、社員教育にも力を入れている。

 

業務推進本部 人材開発センター
キャリア開発グループマネジャー
友澤 良夫氏

 

『森永人』を育む若年次教育

~貴社の事業内容と、求める人材像についてご説明ください~

 当社は、「パイオニアスピリッツに溢れた企業活動を通して、価値と感動のある商品を提供したい」という強い想いのもとに事業活動を行っております。
 そのなかで、当社が求めているのは『自ら主体的に動くことができる人材』です。意欲をもって自ら考え、行動することができる人材を育成していきたい。そのために、採用から退職に至るまで一貫した教育を行っています。

~内定期間、あるいは入社後3年間は、ビジネスパーソンにとってどのような時期だと思われますか~

 入社してから3年間の教育は非常に重要で、入社3年間でその後の長い仕事人生が決まると考えています。当社の場合は、3年間で森永の社員として一人前の『森永人』になってもらうことが目標です。
 近年の新入社員は一般に「カーリング世代」、「エコバッグ世代」などと呼ばれています。その傾向を見ていると「個々の能力は高いが、自ら進んで意見を述べる・行動することが苦手」という印象を受けます。こうした世代に対して、社会人として自立した考え方や行動をきちんと学ぶことができる環境を用意することは、非常に重要です。
 また、入社当初からキャリアに関する考え方を学んでもらうことも、重要だと考えています。若年層の早期離職が問題となっていますが、配属のアンマッチが早期離職を引き起こすケースが少なくありません。こうしたことを防ぐためにも、早期のキャリア教育は重要だと考えています。

~具体的に、どのような教育を行っていますか~

 まず、入社後3ヶ月間は集合研修として『MSワーク』(注:新入社員に、森永人としての精神“森永スピリット”を知ってもらうための研修)や『マナー研修』などを行い、学生から社会人へとマインドを変えてもらいます。また、この時点ではまだ明確ではないかもしれませんが、自らのキャリアを考えてもらうためにキャリア面談を行っています。
 配属後は1年間、『OJTトレーナー制度』のもとで基本的なビジネススキルを学びます。これは新入社員1名に対して1名、先輩社員がトレーナーとして付き、実務における基本を徹底して教えます。OJTトレーナーは、入社5年目の社員が担当します。彼ら自身が、新入社員に教えることで自らの基本を振り返ってもらうことも狙いとしています。
 入社2年目、3年目以降は、自身のキャリアを考えながら、実践と振り返りを繰り返します。「やりたいこと」(Will/自分の価値観)、「やれること」(Can/自分の能力)、「やるべきこと」(Must/会社の仕事)が一致するようキャリア面談を行いながら、フォロー研修を通して支援し、日々の仕事で実践していきます。キャリア面談は毎年実施されますので、1年間で、実践と振り返りのサイクルを作るイメージです。
 また、キャリア開発支援の一つとして、『ジョブローテーション』があります。これは、いくつかの職場を経験することによって、『森永人』としての成長の場を提供していくものです。例えば、営業からマーケティングに移った時には、営業の視点を持って2年先、3年先のブランドを育成することができるでしょう。『ジョブローテーション』では社員の希望を聞きながら、基本的に10年間で3つの職場を経験してもらいます。

    2007年度から導入された人材開発制度。

    従来の教育制度を改革し、キャリア開発支援を中心とした。

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長期的に新入社員を育成する新しいシステム

~通信教育はどのように活用していらっしゃいますか~

 通信教育は、自由選択型の自己啓発として全社的な教育制度に組み込まれていますが、新入社員の場合は必須で受講してもらいます。新入社員に必要な実務上のスキルについては『OJTトレーナー制度』で学び、一般に“読み・書き・そろばん”といわれるようなビジネスパーソンとしての基本的な部分を通信教育で学ぶ形です。

~今年から新しい学習システム『シゴトレ12STEP』を導入されましたが~

 当社では、通信教育を新入社員の基本教育をサポートするものとして積極的に導入してきましたが、これまでは3年間一貫して新入社員の育成をフォローしていくという通信教育はなかったと思います。今回導入した『シゴトレ12STEP』は、3年間かけて仕事の基本をしっかりと身につけていくという考え方や、これをサポートするシステムが、当社の教育計画と合致したという点が導入の決め手となりました。
 また、上司を巻き込むシステムになっている点がポイントでした。新人の育成は、OJTトレーナーだけでなく上司も含めて、全社的に育成していく仕組みが重要です。『シゴトレ12STEP』は、上司や先輩を巻き込みながら学習を進める形ですから、会社全体での育成の仕組みの一部として、十分に機能してくれると期待しています。
 まだ導入して間もないので、これから本格的に学習がスタートするのですが、すでに先輩や上司から「コミュニケーションをとるきっかけになっている」という声が上がっており、早くも周囲を巻き込みながら新入社員を育成する形ができています。

~上司や先輩を巻き込むうえで、どのようなことが重要でしょうか~

 人を育てる風土を育むには、まずはトップの意思や言葉が非常に重要です。当社でも年頭の訓示やHPなど、事ある毎にトップが人材育成の重要性を述べています。そのうえで、鍵となるのはミドル層。ミドル層がしっかりと考えて部下指導や人材育成を実践していけるよう、評価制度と連動させ、同時にミドル層に対する集合研修を行なっています。
 近年は、新入社員の早期離職が問題になっています。しかし、会社全体で人材を育成していくという風土を育むことで、そうした問題も改善することができると考えています。

~人事担当として、新入社員教育への想いをお聞かせください~

 非常に重要な最初の3年間にきちんとした学習の場を提供することで、新入社員の皆さんにはその後の仕事人生を支える土台を築いてもらいたいと考えています。そのためには現場任せにするのではなく、人事が現場と連携を取りながら、共に関わっていきたいと思います。また、いくら教育環境を整えても、実際に学ぶのは新入社員自身です。そうした意味で、新入社員自身が自ら動けるよう、キャリア面談を通して気づきの場を与えていきます。今後も、人事・現場・新入社員自身が三位一体となって、『森永人』の育成に取り組んでいきたいと思います。

~ありがとうございました~

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JMAM担当者より

  森永製菓様には、いつも弊社の通信教育をご活用いただき、誠にありがとうございます。
このほどご導入いただいた『シゴトレ12STEP』は、弊社が提言する“入社3年間は義務教育”という考え方にもとづいて開発されており、若年次社員教育体系の柱となるコースです。ビジネスパーソンの土台となる仕事の基本をしっかりと身につけ、これを後輩に教えることができるようになって一人前という育成目標を描いています。
 本コースは12のSTEPで構成され、大きく行動習得期・継続定着期・指導発展期という3期に分けて、ステップアップしながら、「基本」を継続して学び続けるカリキュラムになっています。また、1~3年にわたる長期の受講期間(選択)で学習する受講者を、職場の上司や先輩、人事担当者がサポートする仕組みを含めてご提供している点も、本コースの大きな特徴です。
 上司や先輩向けには育成サポートツールを提供し、人事担当者向けには定期的に個人別の成績報告を行います。こうして、新人・職場・人事が三位一体となった取り組みを支援し、職場の人材育成力を高めます。

 

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