4.企業手帳の効用(1)(贈答用)
手帳の国内市場は、業界関係者によると約1億冊といわれる。企業が取引先や社員に配る企業手帳が約6千万冊、店頭で販売される個人手帳が約4千万冊と推計されている。景気低迷に伴い、減少傾向にある企業手帳ではあるが、依然としてその市場規模は大きく、多くの企業で使用している。
企業手帳は、社名入り手帳とも呼ばれ、取引先などに配る「贈答用」と社員などに配る「社員用」とに大別できる。ここでは、まずは贈答用手帳について考えてみたい。
なぜ贈答用に手帳なのか
1年間お世話になった得意先に年末の挨拶をするのは、古くからの商習慣だ。その際に持参する粗品として、タオル、カレンダーとともに定番となっているのが手帳だ。なぜ手帳が定番となったのだろうか?
まず、第一の理由としてあげられるのが、1年間確実に使ってもらえることだ。カレンダーとともに来年末まで毎日使ってもらえる効果は絶大といえる。
第二の理由は、手帳は使い始めた人にとってはかけがえのない大事なものになることである。そして一度使っていただいた手帳は、翌年以降も継続して使っていただける固定ファンになってもらえることが大きい。
第三の理由は、手帳に企業メッセージや企業PRをさりげなく入れられること。会社名だけでなく、事業所一覧、製品一覧などを巻末などに印刷しておくことで常に自社をアピーすることができる。
その他にも、価格の手頃さ、小さくて配りやすいなども手帳が贈答用に選ばれる理由といえる。

贈答用手帳の最近の傾向
バブル崩壊後、経費削減により贈答用手帳の配布先を絞り込む傾向が強かったが、最近は必要とする得意先には継続して配布する姿勢に企業も変ってきた。毎年使ってくれる得意先は、翌年の手帳を期待してくれている。そうした得意先の期待に応えていこうという考えである。そのため、配布先の重要度に応じて複数の手帳を制作する企業もある。
また、使ってもらうためにいろいろな工夫をする企業も増えてきた。人気のある手帳タイプに切り替えたり、独自の資料ページを掲載するなどの企業も増えている。
また最近では、環境対応の企業姿勢を得意先に理解してもらうため、環境に配慮した表紙素材や再生紙を使用した手帳を採用する企業も増えている。

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